From the North Country

暮らしやすい家庭犬の育て方その13 2019年06月13日(木)

  …続き

たくさん(50頭以上)の犬に会せよう

これがまた難しい。

1.会わせる犬は、とにかく穏やかで、いわゆるいい子であること。

・見知らぬわんこはすぐはダメ
・吠える(威嚇、攻撃、喜びの興奮)わんこはダメ
・病気や不潔そうなわんこもダメ
・未去勢わんこも避けた方が無難
・「ごあいさつよ、ごあいさつ」「うちのわんこがご挨拶したがってます」と、近づけてくる飼い主とそのわんこは面倒臭いし危険
見知らぬ犬同士の挨拶なんて不要。
・時折会うわんこと飼い主さんとは、お互い時間をかけてお近づきになりましょう。
・絶対安全で安心なわんこと飼い主であること

ね、そう簡単にはいないでしょう。

この警告は生後10か月までの“わんこ育て期”に適用されるもので、以降は多少の世間の荒波を受けることはやむをえないことも多々あります。

2.会わせる時に細心の注意を

・すぐに顔と顔を付き合わせない。
自分が本当に大丈夫だと確信できるまでは、相手犬との距離を50センチはとる。
急に近づいて万が一噛まれたら、それでおしまい。一生のトラウマになり、あなたのわんこは他犬を怖がるか他犬に対し攻撃的になる。
と、脅しておこう。

・あなたの犬はまだ仔犬。
相手にじゃれつこうと無礼な振る舞いをする。それでも相手の犬は受け入れてくれるのか、よく分からなければあなたが仔犬を制御し、距離を置くべき。

とにかく穏やかなわんことその飼い主にたくさん会わせて抱っこしてもらい、あなたの仔犬が飛びついても、遊んでくれたり、面倒くさそうな顔をしても、決して危険じゃなく、ちょっとだけ『うるせえ!』って教えてくれるようなわんこを一杯見つけてください。

私はここまで、たくさんの人・たくさんの犬に生後2か月から会わせてくださいと書いてきました。

何故か?

非常にポジティブにネガティブを先取りしているからです。

犬と暮らして最悪なことは何でしたっけ?
※犬が家族を噛む
※他人や他犬に攻撃的に吠えかかる

そんなつもりで犬を飼い始めましたか?
ノー!に決まっています。

でも、そんな犬がいることをご存知だったでしょう!

誰もそれが育て方で変わるとは思っちゃいない。

けど、世のわんこは残念ながら、良い子もいれば厄介な子もいる。

どんなわんこに巡り合ったかで、その後あなたの生活の10数年が決められるより、望む暮らしに近づくために自分たちがやっておくことが分かっていたらそれはすごいことだと思いませんか。

そのことを私はここに書いているつもりです。

イヌがイヌ社会で社会化する前に、生後2か月頃から人間社会で暮らし
※人を信じるために、たくさんの方々と接し
※他犬と共生する喜びと楽しみを確認し、自分が犬であることと人間社会で共に暮らしている仲間がいることを知っているわんこ。

なんか、ちょい酔いを感じるけど、もうちょい細かなことを言えば、
・ご飯を食べてる犬に近づけば唸られたり威嚇されたりするかも、と想像できる人はいますよね。
私もその一人です。

だから、仔犬の頃からご飯を与える時は、両手で食器に手を添え、「美味しいね、美味しいね」と声をかけ、食器のそばに人がいるのが自然だとわんこ育てをしました。

余談…
ラブラドールみたいに食欲旺盛な犬種がいます。
ご飯の時、ガツガツと食器を押し付けまわします。
あなたは、良かれと思って食器を持ち上げ元の場所に戻したとします。
でも、意地悪をされたと思ったラブラドールは次からあなたが近づくと唸るようになりました。

そんなことにならないよう、「美味しいね」って言いながら、食器をしっかり押さえるのです。

これが、ポジティブにネガティブを先取りすることです。

今夜の話の中で、他犬に会わせる時の注意とか飼い主さんの選び方みたいなのを書きましたが、決して相手の飼い主さんに妙な警戒心を抱かないでいただきたい。

何を言いたいかと言えば、ほとんどの飼い主さんは『暮らし易い家庭犬』というより、生物としてのイヌという観念しかないペットショップや獣医のアドバイスに従って、我が子をワクチンが完了する生後4か月頃まで人間社会に出さなかったのです。

生後4カ月というのは、人間で言えば乳歯が抜け始める小学生の頃。
変な言い方でしょうが、その頃まで社会に出さなかったので結構問題児といえるわんこが社会にあふれているのです。

あなたの仔犬の身と心を守るために十分注意して、『たくさんの人』『たくさんのわんこ』に会わせ、
・ごはんの食器は手で押さえ、
・唸るような引っ張りっこを控え
・身体中をもじょもじょし
・いじわるは絶対しないで

つまり、あなたはパピーウォーカーであることを忘れないでいてください。

あなたが望むいろんなわんことの暮らしは、パピーウォーキングという土台の上に築かれるものなのです。
 

暮らしやすい家庭犬の育て方その12 2019年06月10日(月)

  仔犬育てには魔法が一つだけあります。

抱っこして外を連れ出した時に、仔犬が怖がったり緊張していると感じたら、抱っこしている両手の指を使って、仔犬の身体のどこでもいいので、モジョモジョと指先で掻きます。

これで情緒の安定が得られます。

この掻く動作(さする・撫ぜるではなく『掻く』です。)は、抱っこしている時いつも行うのが効果的で、その際に全身を触られるのに慣らすという目的もあります。
指先・首回り・しっぽ回り・お腹、とにかく全身です。

わんこが不安を感じている時は特に意識して掻いてみると良いでしょう。

情緒の安定というのはとても大事なことで、それを飼い主が行う自覚が求められます。

仔犬と遊ぶ楽しさは誰しも捨てがたいものです。
が、情緒・精神の不安定、感情の高まり過ぎに注意しなければなりません。
その目安が
※仔犬が声を出すほど興奮あるいは夢中にさせることです。

仔犬のこの時期から吠えさせてはいけません。怒りや警戒・要求はもちろんのこと、喜びによる吠えも将来的に良くありません。
犬は吠える動物でそれが普通と思ってる方がほとんどでしょうが、吠えないで暮らすことに自然と慣れてきます。
このことは後述します。

ともあれ、遊びの中で仔犬を必要以上に興奮させないこと/吠えさせないことはとても重要です。
声を出したら『やりすぎた』と、我に返ってクールダウンしましょう。

さて、外に出すといろんな人に声をかけられたり、触りたがられたりするでしょう。

これから生後5か月頃までに50人以上50頭以上の人とわんこに会わせましょう。

と、目標をはっきり書きましたが、実はとっても難しく、たくさんの注意点があり、多くの飼い主はこの時点で『暮らし易い家庭犬』の親としての資格を失うほどの失敗をしています。

たくさんの人
1.まだワクチン接種が完了してないことを忘れてはいけません。

・外犬を飼ってる人や、多頭飼いをしている人には、失礼だけど触らせない方がいい。
・動物病院では他の飼い主に触らせてもいけないし、床に降ろしてもいけない。
・いろんなわんこが散歩し、当たり前のように排泄しているようなコースで人に会わせようとしてはいけない。
・犬のイベントに連れて行くことや、家族の誰かが行くなんてもってのほかです。

2.仔犬の情緒を乱したり、恐怖体験をさせてはいけない成長段階だ、ということを忘れてはいけません。

・学校帰りの子供たちが駆け寄ってきたら、3メートルは離れた地点で「はーい、ちょっと待って!みんな、そこにしゃがんでね。もうすぐこのわんこがそっちに行くまで待っててね。」
そう言ってわんこの気持ちを読み取りながら、子供たちに会わせましょう。
何日かそうやってると、子供たちも勉強するしわんこも子供を大好きになるでしょう。

・「キャー可愛い!!」
頭のてっぺんからぶりっ子声を出す人には、「ごめんなさい、静かに優しく抱っこしてもらっていいですか?」とお願いし、無理だと思ったらスルーしましょう。
不安というのは人も犬も同じですが、相手のテンションで興奮し、一時的に忘れることはできますが、克服したことにはなりません。
仔犬育てのこの時期に余計な興奮は落ち着きをなくすだけです。

余談ですが…
花火やカミナリなど、防ぎようのない突然の仔犬にとっての恐怖ってのがありますよね。
そんな時に便利で役に立つのが、この「キャー可愛い!!」
頭のてっぺんからぶりっ子声を出す人たちの反応です。

お祭り騒ぎをしてテンション上昇の状況に、仔犬は『あービックリしたけど、なんだかみんなはどーってことないみたい』とちょっと安心したりもします。

・ほー可愛いの。おすわり!おすわり!とかいうおやぢや、食べ物を与えようとする人々にも近づいてはいけません。
家族の中にそんな人間がいることも多いでしょうが、先にそっちの教育をしましょう。

どうですか?
あなたは3か月で50人以上の人に安心して仔犬を抱っこしてもらえそうですか?

たくさんの犬・・・次回
 

暮らしやすい家庭犬の育て方その11 2019年05月29日(水)

  生後2か月の仔犬を迎え入れたら、数日は新しい家族と家に慣れる経過を観察しつつ、トイレトレーニングを行います。

もし度胸たっぷりだったり、エネルギーを持て余しているような仔犬だったら、その日から外に連れ出してかまいません。

外に連れ出すというのは、運動や気晴らしと考えがちですが、これから生後10カ月までの仔犬に対しては決してそれだけではないことを飼い主として、いや、育ての親として心に留め置いてください。

『これが、これから君が生きていく人間社会だよ』という経験を、仔犬から大人になるまでの8か月の間に順序良くできるだけたくさんさせてあげるのです。
順序良く…です。

最初は自宅周辺の環境に慣れさせます。
もちろん抱っこしてです。
多くの仔犬は、初めての外に「え!なにこれ!?」という反応をするでしょう。

怖がるかもしれませんし、固まるかも、あるいは好奇心を示すかも。いろいろでしょう。

一日に何度でも構いませんが、最大の注意事項は“恐怖体験”を決してさせないことです。
仔犬が怖がっているのか、普通なのか、好奇心を示しているのかが分からない人は、感性を磨いて相手の気持ちを読み取れるようになりましょう。

恐怖体験とは…いっぱいです。
・落とされたり乱暴な扱いを受けたり
・花火打ち上げたり
・他犬に吠えかかられたり、噛まれたり
肉体的な刺激もあれば、視覚・聴覚などの強すぎるしげきもあるでしょう。
なによりそれを“恐怖”と感じるかは、それぞれの個性です。

怖がるのと恐怖体験を混同してもいけません。

2か月のわんこを外に連れ出し社会経験を積ませるということを、別の表現で言うと
『おや!なんだ?』から『ああ、あれか。』という変化を繰り返すことです。

初めての外では『おや!なんだ?』のオンパレードでしょう。
・風で揺れる木々、のぼり、ゴミ袋…
・におい、音、歓声、工事、大工…
・見知らぬ人々、老若男女、帽子、メガネ、傘、マスク…
・自動車、自転車、ソリ、乳母車、除雪車

これらに対して『おや!なんだ?』から『ああ、あれか。』に変化させていくのです。

無理に慣れさせる必要はありません。
馴れさせようと無理に近づけたり、あるいは大型の除雪車が外でゴウゴウやってる時に出すようなへまが恐怖体験をさせていると言えます。

それよりも、毎日毎日何度も、さりげなく仔犬の反応を見ながら同じような道を歩き続けてください。
時には、たとえば風で揺れるのぼりを見たら身体が硬くなるように感じたら、もっと距離を置いてさりげなく、時にはおやつを与えるピクニック気分を演出し、何日でも。

1〜2週間もすれば『おや!なんだ?』から『ああ、あれか。』『うん、これね。』あるいは反応すらしなくなるように変わってくるでしょう。

そしたら、次のもう少し刺激のある人通りとか、あるいは同じコースでも時間帯を変えてみるとかいろいろ考えてください。

焦る必要はまったくありません。
なんせ8か月もあるのですから。
のんびり、じっくり、一歩ずつ。

どうですか?犬を飼おうと思った頃は、仔犬が来たら
・公園で遊んで
・小川の堤防沿いを散歩して
あるいは室内犬だから外には出さなくていい
なんて考えていませんでしたか?

『暮らし易い家庭犬』を目指すなら、それは子育てが終わってから存分に楽しんでください。
また、室内犬だから、という方は、それで結構ですので、気まぐれにお祭りに連れ出したり社会と関わるのは控えた方がよろしいかと。

最初は抱っこでしたが、仔犬がもがいたり、あるいは震えなくなったりしたら時折下に降ろして様子を観察しましょう。

そのまま自分で歩く子もいれば、抱っこをせがむ子もいるでしょう。
状況次第で臨機応変に対応しましょう。

・恐怖体験をさせない
・これから生きる社会を見せる
・『おや!なんだ?』から『ああ、あれか。』

これを忘れないようにしましょう。
 

暮らしやすい家庭犬の育て方その10 2019年05月23日(木)

  程よく酔う日よりも潰れる日が多かったり、また、このところファイターズ応援のドーム通いで、負けが込んでむしゃくしゃしておりました。

が、今夜、自宅観戦で気持ち良い勝利を手にしたので、いい気分の中書いてみようかと。

法的規制がかかり、生後8週令以下の仔犬販売がダメになるという。
でもこれはね、悪徳業者向けの規制であり、8週令以前の仔犬を家族に迎え入れるのが不適切であるということではないと私は思いたい。

この規制の表向きの理由は、『生後早い段階で親兄弟犬から離され、人に飼われた犬の方が、攻撃性などの問題行動が多い』との調査による。

だが、長く盲導犬の仔犬の繁殖にも関わった私は、生後間もない未熟児を親犬に代わって人間が育てると、それはそれは暮らしやすいわんこが育った経験をいくつも知っている。

『暮らし易い家庭犬』はイヌ社会で社会化させるより、人間社会で社会化させた方がいいのですよ。

で、これにかかる次のテーマ。

仔犬を手に入れたあなた。

ショップの店員や最初にかかった獣医から
・3回なり4回なりのワクチンが終わるまで、外に出さないようにしましょう。
・免疫ができてないから、病気にかかったら可哀そうですからね

そんな言葉をかけられるかもしれない。

ショップの店員がそう言ったら、『優しい人だね』って思ってかまいませんが、獣医師がそう言ったら、その動物病院は見切った方がよろしい。

その獣医は、家族ですから、と言いつつもイヌとしての健康管理をしていることに気づいていないのです。

ワクチンが完了していない生後2か月のわんこだけど、乳歯も生えそろい、人間で言えば保育園に入る頃の肉体年齢です。

人間の子なら、免疫ができてないし、いろんな病気にかかるかも知れないけれど、その免疫と人としての社会性を身に着ける大切な時期です。

親が働いて子供の面倒を見れないから、病気になろうとも仕方なく預けているわけではないのです。

なのにわんこは、病気なったら可哀そうで、外にも出しちゃいかんのですか?

話を飛躍させて続けます。

わんこのワクチンが完了するのは生後4か月頃になります。

おおよそ16〜18年で大人に近くなる人間と違い、犬は10カ月〜12か月で成犬の身体に近くなります。

ワクチンが終わる4か月頃と言うのは、わんこの乳歯が抜け始めるころですから、人間で言えば小学生ですよね。

で、何が言いたいかと言えば

『病気にでもなったら可愛そうですからね』という正論に聞こえる理由で、人間の子をその頃まで、外に出さずに育てることをいう医師がいますか?

もしそんなことをしたら、その時点で問題児を育てた可能性があるでしょ。

でも、わんこをカメやウサギのように見たなら、先の獣医さんの言葉は理解できますね。
あなたのわんこは、ウサギやカメですか。(ウサギやカメを真摯に飼ってらっしゃる飼い主さんにはご無礼を心よりお詫び申し上げます)

もし、家族なら飼育ではなく育てるはずです。
育てるなら、先の獣医より私の話を信じなさい。
そして「そうですよ」という獣医さんがたくさんいるから、生後2か月の仔犬を外に連れ出し(人間社会で社会化し)、万が一病気になったら「先生、なんとかしてください!」って言いなさい。
子供の親のように。

わんこの場合、あなたは赤ちゃん犬を手にしたのではなく、保育園児に近い子を迎え入れたということを忘れないでいただきたい。

ならば、その日からの接し方や育て方の準備ができるでしょう。
見た目の愛らしさとのギャップを埋めるのは難しいかも知れませんが、間違いなく赤ちゃんでなく幼児なのです。

家に迎え入れる
これから生きていく外の社会をみせる
いっぱいいっぱいありますよ。

それが
これから僅か8〜10カ月のわんこ育て。
 

暮らしやすい家庭犬の育て方その9 2019年05月18日(土)

  まずはともあれ、仔犬選び。

ペットショップで陳列型の仔犬を販売している店からは絶対買うべからず!

身の毛もよだつ生体販売の片棒をあなたは担ぐことになるのだから。

つまりは、母犬がボロボロになるまで仔犬を産まされ、あげくに遺棄されたり、管理センターに巧妙な手口で処分依頼されたりする“仔犬生産工場”で『生産』され、オークションにかけられた犬を買うことになる確率が大きい。

すなわち、毎週のように新聞の折り込みチラシにあるショップから仔犬を買うということは、このシステムをあなたは受け入れるだけでなく支援していることになる、ということを心の片隅に留め置いて欲しい。

でも、この国は現在のシステムを受け入れております。
日本ペットフードなんたらかんたらなど、数兆円産業に対してもはや指導・規制する立場を放棄し、圧力団体として受けとめ、どう共存するか、という姿勢です。

動物取扱業という登録と講習会受講というのが義務付けられていますが、その講習会に行くと“官が民”に、ものすごく気を使っているのがわかります。

産業規模がどうとか、あなたが買った仔犬の性格がいい悪いとか、飼った後うまくいってるとかの話ではなく、陰で多くの犬たちが犠牲になってるシステムの話をしております。

国は圧力を跳ね返し、何週令の仔犬や猫をどうとかじゃなく、展示型の生体販売そのものを禁止すべきだと思う。
そして、ショップでは犬種特性を含めた愛らしさや、飼い方をアドバイスする映像を流せばいいと思う。
さらに、ブリーダー情報で現在あるいは近い将来生まれる仔犬を仲介すればいいと思う。

そうすればきっと私とあなたの身の毛はよだたないことだろう。

犬種選びと仔犬選びの前に、知っていただきたいことでした。

さて、『氏より育ち』と言いいますが、氏すなわち血統が色濃く受け継がれる要素があるのは事実です。

ですから、ブリーダーから仔犬を買う際に、例えば親犬は
・吠えるか
・友好的か
・おおらかか神経質か
・体質はどうか

そしてそれらはこれからの自分たちの生活にどう影響するかの考えを巡らせて欲しい。

次回からのこの欄は、そんなことも考えずに仔犬を飼った方々に、ネガティブな面を示しつつ、そうならないための育て方と、ポジティブに暮らす細かい事柄を提示できればいいなと思っております。
 

暮らしやすい家庭犬の育て方その8 2019年05月13日(月)

  『暮らし易い家庭犬』の仔犬はいつどこから手に入れるか?

どんな犬種を選ぶか?と共に結構重要なことです。

犬種においては
・吠えやすい犬種
・攻撃性が出やすい犬種
・興奮度とバイタリティが結構見られる犬種
・比較的飼いやすい犬種、難しい犬種
・比較的に短命、長命
・抜け毛、体臭、大小

と、まあいろいろありますわな。
活動的にわんこと過ごしたいのか、あるいはのんびりと暮らしたいのか。
いずれにせよ仔犬時代はてまひまと時間が必要なのに変わりはありません。

具体的な犬種選びのご相談はそれなりにちゃんとした専門家に相談するのが一番でしょう。
「これはやめときな」なら私にも言えますが・・・

『小型犬ならどれも大丈夫だろう』なんて考えたら痛い目に遭いますよ。

さて、生後何週頃の仔犬をどこで買うか?

現在の法では8週令以下の仔犬の販売は許されていないようです。

犬の咬傷問題なんかを検証した結果
・長く親兄弟と一緒にいた犬の方が、
社会化ができ
攻撃性が低くなる
と科学的に判断したらしい。

馬鹿げたことです。

遠くない将来、『当時の科学ではああでしたが、実はこうだということが最近の科学で分かってきました。』と、平気で覆す専門馬鹿の類いの典型的判断でしょう。

考えてください。
同じイヌ科のキツネがいるとしましょう。

長く親子で暮らした子キツネと、早くに人に飼われた子キツネでは、どちらが人に対して攻撃性が強く出る可能性が高いでしょうか?

イヌがイヌ社会で社会化時期を過ごしたなら、それは家庭犬としてはマイナス要素になるのです。
イヌは人間社会で社会化を迎えた方が、『暮らし易い家庭犬』への道にふさわしいのです。

ではなぜ、頭のいいはずのいわゆる犬の科学者があのような結論を出したのか?

ブリーダーと言う人間の存在を軽視あるいは真逆に重要視していたと私は思っている。

つまり、親兄弟のもとで長く育つというのは、実は犬社会の中ではなく、ブリーダーと言う思いっきり犬に関わりながら生活している人間のもとで社会化したわんこのことであり、その方が問題行動が少ないということであろう。

仔犬を飼ったけど、仕事で日中留守だし、夜だけ可愛がる生活。
可愛いけどちゃんと育ってない。

そんな生活をするくらいなら、ブリーダーのもとでちゃんと社会化して大きくなったわんこを飼った方がいい。

いいブリーダーなら、仔犬の頃の面倒を見きれないあなたの代わりにちゃんと人間社会での社会化を代行してくれる。



で、酔い潰れる前に、今夜は次回に繋がる展開の端緒を書いておこう。

そんな立派で信頼できるブリーダーってどんだけいる?

皆さんの多くが仔犬を買うペットショップのこと知ってますか?

あそこの仔犬たちの多くは、ブリーダーなんてもんじゃない“パピーミル”という仔犬生産工場で“生産”され、“オークション”という名の市場で“流通”された商品なのです。

身の毛もよだつ“生体販売”の商品なのです。

そんな現実があるから、犬の専門家はその良心から生後8か月以前の仔犬の販売云々について非科学的なことを科学的にしたのかも知れません。

ともあれ、私の仔犬選びの推奨は

今後十数年の生活スタイルに合わせるか、すべてわんこに合わせるかの柔軟性があれば面白いし、あなたがどこでわんこを買うかによってこの国の産業構造も変わるかも。
 

追悼 アモ没後百箇日 2019年05月08日(水)

  今日は我が家の愛犬アモが逝って百日目でした。

『暮らし易い家庭犬』の話は中休みさせていただき、弔いの思い出話をちょいと。

アモは本当に全くというか“人間を疑う”ことのないわんこでした。
仔犬時代からそのように育てられたからだと思います。

例えば、私が手に持った棒や雪かきスコップなんかを大きく振りかぶって叩くふりをしたら、『ひゃー!何その遊び!』と大いに喜んでくれました。

アモは盲導犬としての血統のもとに生まれたので“何事にも寛容であること”との性質は備えていました。

例えば子供が乗っかって抱きついたり、仔犬が無邪気に絡みついても、迷惑そうではあったけど『しゃあないな』

とにかく人間を信頼していました。

アレルギーで耳たぶが3センチ位の厚さまで腫れ上がり、注射針を刺して液を抜くときも麻酔なしでした。
何日も抜くのにそのたびに麻酔をするのは嫌だったので、アモと頑張りました。
刺しどころによって相当痛い時もあったのですが、アモは悲鳴を上げながらも抵抗することなく私に委ねていました。

賢いわんこでした。

来客があると『誰か来た!』といち早く知らせるために吠え、真っ先に出迎えたいわんこでしたが、吠えるのを叱られるとどうすべきか随分考えたようです。

吠えることをやめれないアモはお気に入りの縫いぐるみを咥え、サイレンサー(消音器)にして吠えていました。
咥える縫いぐるみが近くにない時は、そこら辺にあるタオルなどの布製品をとっさに咥えていました。

年を取り耳が遠くなって、誰よりも先に来客を知らせることができなくなると、縫いぐるみはただの枕になりました。

身体が思うように動かせず、例えば車の座席から落ちそうになった時でも、アモは『吠えてはいけない』ことを知ってましたから『う”ぉぅ〜』みたいな言葉を編み出して私たちに知らせてくれました。
可笑しかったですし賢いなあと思いました。

日本語がとても通じるわんこでした。

冬の散歩中、あったかくなって手に持っていた手袋を落としたことに気づき「アモ手袋落とした。取ってきて。」といえば、100メートルほどでも走って戻りいつもちゃんと持ってきてくれました。

「あれ?母さんいない?」と言えば家中を探して見つけるのはもちろん、多くの固有名詞を知っていましたから普通に会話してましたね。

20人くらいのしつけの講習会の時、「アモそれ持ってきて」と私が段ボール箱を指さし、アモがそれを咥えて持ってきました。
それで皆さんは感心されていたけど、「よし、やれ!」と私が言った途端、アモがその箱をビリバリと破壊し始めるとビックリしてました。
良き相棒でした。

「アモ、あれ見てごらん」と指さすと、ちゃんと遠くにいるキツネなんかを見ていました。

ドッグカフェをやってる時、冬に雪山を作りました。
トンネルを作って、遊び場にしようと「アモ、ここ掘って」と言えば、一生懸命掘ってくれました。
周りの方が驚いていましたが、私たちにとっては普通のことでした。

私たちが出かける時、Kが「アモ留守番ね」と言った途端、後ろから張り倒されたのもいい思い出です。


どうだい?ちょっとは弔いになったかいアモ?

冗談が通じるわんこでもありました…
また今度、一周忌の時にでも我が家の愛犬アモ自慢でもいたしましょうか。
それまでは『暮らし易い家庭犬』の続きを、燃料がほどよく入った時にでも書きましょう。
 

暮らしやすい家庭犬の育て方その7 2019年05月01日(水)

  まあ、前回のこの欄では“普通の家庭犬と、その飼い主”にかなり厳しい表現になってしまったけど、極論だとご勘弁をいただきたい。

わんこにもそれぞれの個性があり、完璧にいい子だけが“暮らしやすい家庭犬”というわけではない。

家庭犬というのは飼い主とのユニット/ペアであると思う。
お互い合わさってなんぼのもん。
愛犬の欠点や個性を飼い主が把握し、自覚し、配慮し、対処することで、社会の見方は極端に違ってくる。

例えば
・人や他犬が直接関わってきたときに、恐怖や不安から威嚇的になりやすいわんこの飼い主が、そうなる前に「ごめんなさい。○○なので、この子には関わらないでくださいね」
これで問題なければ全然OK。
まあ多くは、関わってもいないのに吠えたりしてますが、中には本当にこれでうまくいくペアもいますからね。

・今まで経験がないから、試しにわんこを連れてきたらうまく適応している場合はいいが、そうじゃない時にコントロールして対処するとか、一時退散するとかの配慮というか決断ができれば、これも問題ないだろう。

前回からの流れで今は『飼い主として』の延長線上でしたね。

もっと書くべきことがあるけど、どうも先に進まないので、必要な時に解説しましょう。

で、2.犬のこと

@犬との暮らし方はそれぞれ多様で、一般的には家庭犬・番犬・ショードッグ・競技犬・繁殖犬などでしょうか。

ここでいう『暮らし易い家庭犬』との違いは
a.室内飼育であること

・人間社会に参加するための基礎的要素を身に着けるために

・脳をイヌから犬に向かわせるために

番犬などとして外飼いをしていますが、それは全然問題ありません。犬は育てられた環境に精神的・肉体的に適応しますから。

気の毒なのは何年も室内生活をしていた犬が、外に出されること、あるいはその反対もかな?

b.オス犬で余程のことがない場合、生後5〜8か月を目途に去勢していること

・マーキング意識をなくし、排泄管理ができるようにするため

・他犬意識や性欲を低減し、一生を通して安定した状態を保つため

余談になりますが、もし私が未去勢の犬のしつけを依頼されたら絶対に断ります。
『だってねぇ、ここにシッコ掛けろ!あのメス犬に乗っかれ!って僕の脳が心の奥底から訴え続けるんです!』
わんこにそう言われたら、訓練できますか?

『暮らし易い家庭犬』を諦め、愛犬の去勢をしないのは飼い主の勝手ですが、雌犬との生活、それに伴う仔犬の世話を含め考えることもせず、オス犬に悶々とした暮らしをさせていると、場合によっては手痛い結果を招くこともありますよ。

また、現在では多くのオス犬が盲導犬などとして活躍していますが、これも適切な時期に去勢をすることで可能になったのです。

ですから、私は『暮らし易い家庭犬』の前提条件に去勢を入れています。
世の中には未去勢でも、問題なさそうなわんこがいっぱいいます。
でも私の描く『暮らし易い家庭犬』のゴールドクラスには無理です。
せいぜいブロンズ?時と場合によっては信用できないんだな。

A犬は吠えなくても平気
・犬だから吠えるのは当然
・吠える必要性のない育て方がある
・「やめとき」と吠えさせないのが飼い主の役割

やっぱりこういう書き方は面倒臭い。

次回からは気ままな書き方に戻します。

ともあれ、これから犬を飼う方への心に留め置くべきたくさんのアドバイスのうちの二つ

1.犬は1年で大人になる。
2か月で飼い始めたわんこは人間で言えば保育園児くらい。
生後10か月でほぼ大人になるから、8カ月間仔犬育てを頑張ろう!

2.仔犬育てをおやぢにさせたらろくなことにならない。

おやすみ。
 

暮らしやすい家庭犬の育て方その6 2019年04月26日(金)

  なんて可愛いんだろう。
どんなに楽しいことが待っていることだろう。

そういう暮らしができるようにするために、トイレのしつけを最初に書いたけど、もっと基本的なことを知っておいてほしい。わんこを育てる前にどうしても想像しておいてほしいことがある。

ひとつは飼い主として、もうひとつは犬のこと

1.飼い主として

@犬と暮らして最悪なことは何だと思いますか?

それは、飼い犬が家族を噛むようになることであり、他人や他犬に攻撃的であるということです。

でも犬の中にはそんなわんこが結構な割合で、現実にいることを知ってますよね。

さて、あなたのわんこはそうならないと断言できますか?
可愛がればちゃんと育つと思っていませんか?

もともとそうならない犬を買ったかも知れませんが、今後十数年を一緒に暮らすことになるのに、運を天に任せる博打に出ていいのですか?

ここは未然に防ぐ心構えと知識だけは持っておいた方がいいでしょう。
そして、そんな「選び方」と「育て方」があるのです。

Aすでに『楽しくわんこを飼ってる』と思われる方は、現実を振り返ってください。

愛犬の可愛さのあまり、犬の振る舞いについて甘く見ていませんか?

・自宅でたまに粗相をする
・自宅以外に行くと粗相することがある
・夜や留守の間にゴミ箱をひっくり返したり、物を破壊することがある
・気を付けないと、ごはんの時や足を拭くときなどに齧られそうになる(大して痛くないんだけど)
・来客の度に警戒して吠え続けたり、下手に手を出すと噛もうとする

ここまで書くと、もうほとんどの家庭のわんこがあてはまるのじゃなかろうか?

別にいいんですよ。
単なる家庭犬として、それなりにやっていれば。

“家の中じゃ何にも手がかからなくて、遊ぶ仕草は可愛いし、たまにリモコンとかメガネ齧ったり、ピンポンで吠え続けるけど、あの寝姿見たら何でもアリよ。近所の人も可愛がってくれるし。まあ他のわんこ見たら吠えるから「ダメだよダメだよ」って毎回ちゃんと叱ってやらなきゃならないね。でも、みんなひっくるめてうちのわんこは一番だ。”

いいんです、いいんです。
これがこの国の現代の平均的姿ですから。

でも、私がここに書いているのは『暮らしやすい家庭犬』についてです。

どんなわんこか?
イメージしやすく書くと、盲導犬や介助犬などの補助犬から仕事を全部差っ引いたわんこ。
教えられたこと全部忘れたわんこ。

普通の人なら「盲導犬と比べられちゃうのは、ちょっとね」と思うかもしれないが、なんてことはない。

・飼い主がシッコとウンコをちゃんとさせれて
・攻撃性がなく
・友好的で、人を信頼し
・みんなでリラックスして楽しめるわんこ

以上

犬種特性や血統など個性によって多少の曲折はあるだろうけど、そんなわんこを育てる方法があることだけは知っておくべきだと思う。

何故か?
もちろん、その方がいいに決まってるから、ともうひとつ。

ここ十数年。社会はわんこを受け入れる傾向にある。
テーマパーク、ドッグカフェ、ペットと泊まれる宿、その他テラス席での同伴飲食などなど

嗚呼、それなのに、それなのに
それらを利用する人の多くが、前述の『普通の家庭犬』の飼い主というところに問題があるのです。

繰り返しますが、普通の家庭犬でいいんですよ。
楽しく自宅と地域で暮らしていれば…

社会がこういう受け入れを始めたのは、ちゃんとしたわんこと飼い主もいるし、あるいはわんこの社会経験を積ませるために努力する飼い主もいるからなのです。

なのに、なのに
・シッコは垂れるは
・吠えるは
・普段がそうだから、マヒして気にも留めない飼い主
・口先だけでダメよダメよの飼い主
・『わんこOKって書いてるじゃん』と開き直る飼い主

ね、わかります?のほほんと利用しちゃダメなんです。
どんだけ多くのお店や宿が、このような利用者のおかげで『やっぱり、わんこ受け入れはやーめた』となり、「あの状況じゃ仕方ないよね」と、まともな飼い主が失望していることをご存知ですか。

次に飼う犬は、この欄を読んでちゃんと育てましょうね。
 

暮らしやすい家庭犬の育て方その5 2019年04月18日(木)

  生後二か月のわんこに、様々な理由で一日少なくとも4回のご飯を与えることができない方は、
“ちゃんとした”ブリーダーのところで生後6か月頃まで育てられたわんこを選ぶといいでしょう。

もちろん、ご飯を4回与えなくても、生後二か月でなくても、わんこはそれなりに育つんですよ。

私は子供の頃、一時は14匹にもなった野良の犬に、残飯だけでは足りずセミやザリガニを食べさせて育てました。
みんな私に懐いていい子たちでしたが、社会性もなんも私にもありませんでした。

あの時代だからよかったというより、あの時代でも許されず、へまをすると捕獲され処分されることがありました。

でも、もし、あなたのお子さんが、何処かで犬を拾ってきて『飼っていい?』って涙目で言えば、私の言う『暮らしやすい家庭犬』の育て方なんて言うのはどうでもいいんです。

家族で精一杯育て上げ、暮らしてくださいね。
何よりの宝物になるでしょう。

そんな私がここに書いている/書こうとしているのは
・安易にわんこを飼おうとしている人への警鐘であり
・本気でわんこを飼おうとしている人への応援であり
・(動物も共存してますよ)と、社会生活を営むヒトへの啓発やお願いでもあり
・商売だけでわんこを扱う者どもへの憎悪からである。

このことが根底に流れていることをお忘れなくこの先も読み進めていただきたい。

さて、生後2か月のわんこ。

可愛くてこんちくしょう!って制御不能になるのがそのわんこを抱っこした人間の普通。

が、私は“先生”。
抑えきれない抑揚を抑えつつ、冷静にその個体を吟味する。

何をか?
・その子の犬種特性(吠えやすい犬種、警戒心の強い犬種、攻撃性の強い犬種、興奮度の強い犬種などなど)

それを踏まえたうえで、個々の
・初見の時の反応
・触った時、抱っこした時の反応
・身と心の硬さ/柔らかさ
・心の裏表

とにかく多くの反応を観察する。

そして、とにかくネガティブに欠点を探る


ともあれ、わんこがこれから人間との社会生活を営む上で問題となる潜在的な要素を予想し、その芽を摘む育て方を提示するのが私の仕事。

ああ、酔いが回る直前を自覚。
ここまで。
 


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