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札幌にもついに雪が降って冬らしくなってきた。
ヨーロッパ一人旅を続けている娘からは "iya- yatteshimaimashita. kokomade kowaigurai schedule doorini kiteitanoni, kyou Venezia iki no train ni noremasendeshita..." と、小さなトラブル発生のメールが届き、初めての一人旅らしくなってきた。 どちらもワクワクものである。
さて、先日紹介したパピヨンのシェリルだが、彼女がそれなりにおりこうさんに育ったポイントというものを私は感じているので紹介しておこう。
ひとつは飼い主Tさんの動物に対する感性であろう。 Tさんは初めて犬を飼うことになったが、猫と暮らしその知識も豊富でさらに熱帯魚を扱う仕事をしておられる。 つまり生き物に接するだけではなく、初めて熱帯魚を飼われる方に様々なアドバイスを現在もされているのだから、感情だけではないハウツーなり科学をご存知な訳で、そのことは基盤として大きな意味を思っているということだ。
そしてもうひとつは、Tさんが毎日シェリルと職場で過ごしているということである。 このことは絶大な社会経験としつけの機会をシェリルに与え、Tさんは飼い主としてのマナーとしつけの本質を否応なく考えさせられるか、あるいは日々の暮らしの中で自然と身につくという利点を有しているのだ。
盲導犬のパピーウォーキングでももし職場に連れて行けるなら最高の社会経験になると感じていた。 実際には経営者の方とか、盲導犬協会の職員がパピーウォーキングをした程度の経験しか持ってないが、どう考えても『うまく犬を育てるエッセンス』を多数含んでいるように思う。
イギリスの盲導犬協会でそこのスタッフと協会内にあるバーで飲んでいたら、別のスタッフが愛犬のラブ(生後4ヶ月程度)を肩に抱えてやってきた。 ソファの足元に下ろすと、そのラブはまるで縫いぐるみのようにくたっとなって寝てしまった。
飼い主の職場に行くということは、 ・通勤途中に様々な経験を積み ・いろんな人間と出会い ・トイレの習慣を学び ・していいことと悪いことを学び ・昼寝もままならず ・生後4ヶ月のラブでさえ疲れて、暴れまわるという発想すら起こらず ・人間のパワーを思い知り 結局はそんな中で自らの意思と飼い主の暮らしが一致した世界を模索し、喜びを見いだすようになるということである。
ところで、Tさんは私とアモの散歩に2度付き合ってくれた。 どんな言葉より感じるものがあったそうだ。
札幌には雪が降った。 私の娘はチェコからイタリアに行く列車に乗れなかった。 大切なのはごく当たり前に起こってもおかしくない事柄に、『何を感じ取れるか』という感性ではなかろうか。 というまとめで今夜はおしまい。
外は雪が舞い、明日の朝の除雪作業は必至で、またいつもの冬の一日が待っている。
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