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年末年始から続いていた腹部から背中にかけて広範囲の発疹がようやく収まって、ガサガサのカサブタ状になってきた。 原因は頂き物の上等な焼酎である。
いわゆる焼酎乙類あるいは本格焼酎と表示されている上等な酒の中には、貧乏性に馴染んだ私の体質に合わない酒が存在する。
この乙類の焼酎は清酒と同様に米を原料として焼酎用の酵母などでもろみを造り、第二の発酵に使われる原料によって麦焼酎・米焼酎・芋焼酎・そば焼酎…などに分類されるらしい。 いわば正統な酒造りによって生まれた由緒正しいものである。
これに対し焼酎甲類という『甲乙丙丁』を知っている人間には上位に値するような分類(実際には旧暦で使われた単なる数字のようなもの?)をされ、4リットルのペットボトルで売っている安物の馴染み深い焼酎は、糖蜜やイモ類穀物を原料として蒸留した後、水でエキス分が2%以下になるまで徹底的に薄められ、さらに怪しげなアルコール成分で度数が調整されたものらしい。
上等な乙類でもいいちこや二階堂といった何処でも売られている焼酎は私の体質に合っているのだが、さらに高級でマニアックな焼酎にどうやらまだ適応しきれてないようだ。 厄介なことに、甲類の焼酎でも顔が赤くなったりするものもあり、体質というのは人間の価値観のように物の値段の高い安いに囚われることなく、個々人に正直に表れてしまう。
妙な飛躍的展開で恐縮だが 1.『愛犬が下痢をしたから動物病院へ』という発想に対して『あなたは下痢をしたらすぐ病院へ行きますか?』と私は答えてしまう。 下痢には異物を一刻も早く排出するための生体反応である場合が多く、愛犬の管理が普通にできていれば、原因となるものに心当たりはないか、他に症状はないかを観察した後に、必要なら動物病院へ行けばよいのでは、と考える。 すると『犬はものが言えないから重篤になる場合がある』し『人間は安易に病院に行けば社会医療費の負担増になり国家に迷惑をかけるけど、犬は自分の負担になるだけだから別にいいじゃん』と答えが返ってくる。 まあ、これが現代ペット社会だろう。 焼酎飲んで発疹が続いても病院に行かない人間と、フライドチキン食べ過ぎて下痢しただけの愛犬を抱えて動物病院に駆け込む人間。 極論を言われれば反論のしようもないけど、もしかしたら未来の愛犬家同士の『こんばんは』という挨拶は『今日の動物病院での検査結果はどうだった?』というものに変わってしまうのではないのだろうか、というほど生き物の体質や異常の原因を考えず行動し薬に頼ってしまいそうで怖い。 恐怖の鳥インフルエンザはそのようにして生まれてきただろうに…
2.…以下を予め考えて書き始めたのに、酔っ払っちまって思い出す気にもならず既に2時を過ぎているから今夜はおしまい。
明日からはまだたくさん残っている本格焼酎をいろいろ試しながら、私の体質に合わない原料を見極めようと思っているが、“体質に合わない”イコール“まずい”ではないという壁が高くそびえている。
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