From the North Country

Shall We Dance?な気分 2005年06月04日(土)

  夜9時を過ぎて、やや強い雨が降っている。
昨夜の寝不足に今夜のアルコールが加わり、気だるく心地よい疲れが漂い始めた。

部屋ではゴールデンのアリーが私の横に寝そべり、チワワのルルがソファで丸くなっている。
もう一頭のゴールデンララは何故か1階の事務所がお気に入りで、アリーに誘われて2階に上がってくるのだが、すぐに事務所に戻って一人寝を楽しんでいる。
一緒に暮らすアリーとララは、たまのお泊りの時にはそれぞれ自分の時間を楽しもうと相互不干渉の約束でもできているのだろうか。

三頭とも昨夜は3時半まで私のサッカー観戦につきあわされ、ゆっくり寝ることもできなかったし、今日は一日カフェで働いていたから
『もう限界です』とばかりにぐっすり寝ている。

室内生活を大人しく暮らすように教えるには、思い悩むより寝不足になるほど日中に遊ばせるのが手っ取り早いようだ。
寝顔はみんな純真な天使である。

今日初めてやってきたコーギーちゃんもMシュナウザーも今夜は自宅で妙におりこうになっていたのではないだろうか。
そして、高校生の時生まれて初めてパチンコをした私がその夜夢を見たように、彼らも今頃カフェの夢に尾を振り、時にうなされ、ガーデンを駈けるように手足をバタバタさせているかもしれない。

新しい世界を知り、変化を受け入れることができるのは成長の過程にある証で、可能性を秘めた若さの表れでもある。
私も負けてはいられない。
以前からず〜っとKに誘われていた、ヨーガ・ストレッチ・腹回り集中なんたらコースのどれかにこの夏は挑戦してみよう。

ただ挫折する原因がいつもその入口にあることを今思い出した。
短パン?スパッツ?シューズ?
想像しただけで恥ずかしくなり、犬たちのように普段着で参加できないものかと不平を述べてはこれまで先送りにしてきていた。
しかし、今回のKはどうやら本気のようである。

初めて講座に参加したその夜、私はベッドの中で夢を見て、手足をばたつかせたり悲鳴に近い声を上げるようなパチンコ以来の新鮮な経験をすることができるのだろうか?それとも体を無くして爆睡するだけなのだろうか?

まだ何も決まってないのに先走りした夢と不安ばかりがイメージされ、宝くじを買った後の気分になってしまう。
Kよ、本当に講座に行こうと考えているのですか?
 

カフェの色 2005年04月20日(水)

  カフェをオープンして16ヶ月が経ち、「カフェの空気に色がついてきたな」とふと感じることがある。
伝統の始まりというのだろうか、“このカフェはこのような方たちにこのようにご利用されこんな雰囲気のカフェです”と、まだ多少は曖昧ではあるが、そんなことを言葉に表すことが許されるようになったと感じている。

曖昧と表現したのはまだ許容量に幅があると思うからであり、色についても明確ではなく漠としたところがあるからだろうが、どんな色なのかカフェの顧客を通じて今夜ちょっと考えてみたくなった。

・まず、私達のカフェには犬を愛し、共によく暮らしたいと願う方々が集う。
・その意思は継続的であり、単に一時の楽しみを求める娯楽やオフ会などの集会の場としては相応しくないように思う。
・様々な問題を抱えていたり暮らしやすい犬かどうかは大きな問題ではなく、それをどう捉えているか今後どうしたいと考えているのかが本質であり、さらに言うなら“種としてのイヌと暮らしたいのか、家族としての犬と暮らしたいのか”カフェの利用価値を左右することになる。
・愛犬に対して早急な変化や結果を求めず、一見無駄と思える時間の積み重ねの中で愛犬と自らが変化し、同じ感性を持つ仲間との触れ合いを楽しむゆとりを持った方が利用されるカフェであるようだ。
・初めて来店される方に優しい眼差しを持ち、良心的に話し掛けられる顧客の姿は、無給のスタッフとしてカフェを支えてくださり、新たな繋がりを無限に広げてくれている。

さて、皆さんにカフェの色が見えただろうか。
そして、これからどんな色にカフェは変化していくのだろう。
 

キャリアチェンジしたヒカル君との再会 2005年04月19日(火)

  このところ盲導犬のパピーや現役を引退した老犬、それに適性検査でリジェクトされた犬がカフェを訪ねてくれることが多い。
せっかく1年間、盲導犬候補犬を育ててもそのうちの4割近くは盲導犬になれず一般家庭に引き取られることになる。
それらの犬を当初は“不適格犬”と言っていたが、それでも一般家庭犬から見れば優れた能力を持つ犬が多く、“不適格”という表現方法が不適切と感じていたため、盲導犬学校の国際連盟でも用いられていた“リジェクト犬”という表現に変えた経緯がある。
ところがそのうち、国際的に見てもこの“リジェクト”(排除する)という表現が不適切と認知されるに至り、現在では“キャリアチェンジ”(用途変更)と、よりソフトな表現になっているのは理解できるところである。

この4日間、4年前にキャリアチェンジして一般家庭に引き取られたヒカル君のお泊りがあり、私はある種の感慨にふけっていた。

生後2ヶ月に満たないヒカル君をパピーウォーカーのNさんの懐に優しく渡し、その後の成長のアドバイスを当時私は盲導犬協会のスーパーバイザーとして行っていた。
N家のお父さんは咽頭部の病気のため発語に障害があり、ヒカルとのコミュニケーションは不十分であったが、いつも優しくヒカルを見守りヒカルもお父さんが大好きだった。
月に一度の定期訪問でヒカルの成長ぶりと歩行状態をチェックしていた私は、将来立派な盲導犬になると信じていた。

ところがある日、帰宅後再び部活に出かけたお姉ちゃんの後を追い、道路に飛び出したヒカルは車に跳ねられ大怪我をしてしまった。
ヒカルが後を追ってるとも知らず、急ブレーキの音に振り返ったお姉ちゃんのショックもとても大きなものだった。
しばらくは血尿が続いたヒカルだったが無事回復し、お姉ちゃんもようやく自責の念から徐々に開放された。

その後ヒカルは適性検査に合格して訓練に入った。
その能力はとてもすばらしく、当時の訓練犬の中でもトップを維持していたに違いなかった。
しかし、呼び鈴に対して吠えてしまうという欠点が最後まで矯正されず、結局キャリアチェンジとなり現在の飼主に引き取られたのである。

Nさんは不足している次の盲導犬を育てようという使命感で涙しながらヒカルを引き取らず、新たな仔犬を迎え入れてくれた。

キャリアチェンジとなりお泊りしたヒカルは幸せそうで賢い犬だった。
言葉が通じ、感性も豊かで一緒にいてとても楽しい犬でいてくれた。
散歩の時、盲導犬の訓練用語を私がささやくと、チラと私を振り返り「分かってますよ」と合図してくれた。
 

楽しかったよ、レオンとノエル 2005年04月17日(日)

  午前中は晴れていたものの、そのうちミゾレ交じりの強風が吹き荒れた一日だった。

「うちの子たちは元気にしてますか?予定通りの便で帰りますので明日の3時頃にはカフェに伺います」と電話があった。
バリ島が何県?にあるのかすら知らないけれど、長いお預りになったGレトリーバーのレオンとノエルはすっかり我が家で落ち着き、日中はカフェの看板犬を立派に務めてくれている。

そのノエルはお預り中に生後7ヶ月目に入った。
どんな犬とでもうまく遊べるようになり、ひとり遊びだってラッコやパンダと見まがうほどソックリにできる。
散歩も始めは引っ張ったりうろちょろしていたが、今では真っ直ぐ上手に歩けるようになっている。
とても素直に育って呼べばすぐ来るし、叱られる時は『ごめんなさい』という顔をして聞くようになった。

Gさんが持参したフードはノエルの体質に合っていない物で、私はウンチの状態が気に入らず、勝手にカフェのフードに変えてしまったが、これはきちんと請求しなければならない。
カフェの書籍ボックスと事務所の壁の縁を齧られてしまったから損害賠償も考えなければならないし、こんなにいい子になったのだから訓練費用を上乗せしても文句は言えまい。
そんな悪徳カフェになれたらスタッフに、もう少しマシな給料が払えるようになるだろうに…。

柱の傷は、ノエルと暮らした今とこれから成長する姿を見る度に楽しい思い出となることだろう。
ありがとう、レオンとノエル。
明日の3時までは看板犬の仕事をしてくれよ。
それから我が家は大掃除だ。
 

思い込み 2005年04月16日(土)

  一昨日からお泊りのMダックスサリーちゃんは、小柄で鼻の付け根から先端までがとても細く、まるでモグラのようでとても可愛い。

「他の犬に会わせないようにしてください」
前回のお泊りの時も同じことを言われた。
「怖がりで神経質だから下痢や嘔吐をしてしまいます。以前別のペットホテルに預けた時は、ホテル代よりその後の治療費の方が高くついてしまいました」

観察してみると、確かに怖がりで神経質な傾向はあるが、飼主の方がそう決め込むほど病的なものではない。
下痢や嘔吐をしたペットホテルでは、余程のストレスを与えられるような環境だったのだろう。だからといって『他の犬に会わせるとそうなる』との思い込みは、飼主の過剰反応のようにも思える。

実際、一緒にお泊りしているMダックスのロンとジュリアに尾を振りながら臭いをかいだりしているし、大型犬に囲まれてソファーの上でニコニコしている。
飼主の要望であるから、日中もカフェには出さず、夜も他犬と直接触れ合うことがないように配慮しているものの、せっかく他犬に慣れさせる機会を無駄にしているようで残念に思う。

「食物アレルギーがあるので持参のフード以外は与えないで下さい」
そう言って、アレルギーの検査結果を持ってこられる方もおられる。
確かにそのうちの幾つかにアレルギー反応が実際あるのだろうが、犬のアレルギー検査は行うたびに結果が変わることもしばしばだと聞いている。
病名や原因を伝えられると安心するような気持ちが人の心の中にはある。
しかしそのことで過剰反応や思い込みが強くならないように戒めた方が賢明な場合があることも知っておきたい。

私は私で、犬の食物アレルギーの原因は、人が食べることができない食材の産業廃棄物で作り出した粗悪なドッグフードや添加物に原因があり、○俣病や○永ミルク砒素中毒と同じ、公害や人災と思い込んでいる面もあったり、飼主の過剰な愛犬への介入が、犬の精神的発達を阻害していると思い込むところがある。

いずれにせよ思い込みが強くなると、自分は楽なのだが肝心な正しい判断や行動がとれなくなってしまう欠点があることに注意しなければならない。
余計な配慮が裏目に出て却って健康や精神的発達を損なわせることもあれば、化学物質過敏症や神経症など本当に配慮が必要な時に判断を誤ってしまうこともあるだろう。

『何事もほどほどにが肝要』ということだろうか。
タバコの煙に巻かれて大酒を飲みながら考えた。
 

手間をかける 2005年04月15日(金)

  「昨日この時間の天気予報がはずれてしまったことをお詫びします。今日こそ当たるように頑張ります」
そんなお天気番組があったら許せるし、親しみも持てると思いたくなるような予報はずれの今朝の雨だった。

さて、昨日は定休日とはいえ、お泊り犬がいるからドライブや釣りに行くこともできず、買い物や散髪さえ交代で行くことになった。
何度かお泊りをして暮らし方がわかった子であれば、数時間の留守番も大丈夫だろうが、初めてのわんこがいるとそうもいかない。
そんな不満も多少はあるが、「外出できないなら犬をはべらせて寝るぞ」とばかりに昨日は昼間っから寝た寝た寝た。
おかげで夕方に目覚めた時はスッキリして、身体は定休日を満喫していた。

その後、ゴールデンの2頭飼いのお泊り犬で後から飼われたノエルだけを車に乗せて近くの生協に出かけた。
先住犬と一緒に出かける時は、尾を上げて楽しそうに歩くノエルだが、ひとりだと車に乗ることさえ怖がり不安そうにしていた姿を目にしていたので、それを慣らして自立心を育みたいと考えていたからだ。

前回より進歩しているのが明らかに分かるが、まだ場数が必要だとも同時に感じる。
車に乗ることを怖がらなくなったし、自転車を見ても怪訝な顔をしなくなり、人から声をかけられれば愛想をふるようにもなったが、未知の道路では依然尾を下げることが多いのが気になっている。
ただ、このようなちょっとした手間をかけることで、徐々に犬は成長してくれるので見ていても面白い。

バブのお風呂に2回入った私は今朝から元気だった。
残念なことに昨日のお昼寝にずっと付き合ってくれたノエルは私以上の元気を持て余し、今朝の雨の中ガーデンを走り回ってこてこてに汚れてしまった。
昨日の天気予報が“今日は午前中雨”と伝えてくれていたら、昨日のうちにもっと疲れさせておくことだってできたのに…

何でも他人のせいにすることは自分を楽にしてくれるが、ちょっとした手間を省くと本当に大切なことを失ってしまう。
 

忘れかけた原稿の中のエリー 2005年04月13日(水)

  盲導犬のパピーウォーカー(PW)を担当していた時に、『PWのための仔犬の育て方』というテキストを執筆したことがある。
退職後、車で寝泊りしながら日本一周の旅をしていた時、立ち寄った広島の原爆ドームで私の携帯が鳴った。
以前ひょんなことで知り合った大手出版社の方からで「あのテキストを一般家庭犬に応用できるように加筆改編して出版しませんか」という話だった。

その後原稿は書き上げたが、『犬の育て方』というマニュアル面と、私が得意?としているエッセイのような文章が混在し、専門家から見ればどうにも位置付けのしようがない原稿になってしまったらしい。
私にすれば、堅苦しいマニュアルを読みやすくするために挿話したつもりだったが、言われてみればおかしな状態になっていた。
結局折り合いがつかないまま、私はドッグカフェ立ち上げの準備で忙しくなり、その原稿は今でもパソコンの中に眠ったままになっている。

今日、カフェで“犬のお留守番について”のことが話題になり、私は忘れかけていたその原稿の一節“愛犬エリー”との出来事を思い出していた。

(以下、引用)
…私の家にエリーという盲導犬の適性から外されたラブラドールがいました。
来客に対して吠え続けてしまうので、初めは叱ったり呼び鈴と同時にフードを与えたり、訪問者のあるたびにジャーキーをあげてもらったりしましたが効果がありません。
そこで発想を変え、「吠えろ」という命令を声符(声の命令)と視符(身振りの命令)で教えてゲームにしました。その結果、元々遺伝的な要素で吠える犬でしたから年を取るまで吠えるのは直りませんでしたが、「もういい」と言えば止めるようになりました。

エリーはまた、家族が寝静まると夜毎ごみ箱を漁っていました。
ごみ箱に紐を巻き、紐の先をテーブルに不安定に置いたバケツなどに結びつけ、悪戯をするとバケツが犬の頭に落下してくるような天罰ともいえる仕掛けを作っておけばこの問題はウソのように解決するのですが、私は面白半分に長い紐を彼女の首に付け、その先を寝床にいる自分の足に結わって時を待ちました。

初日は入れ食いです。
灯りを消しドアを閉めて寝床に就くや否や、ぐぐぅっと足を引っ張られました。
「こらぁ!エリー!」
本当にビックリしたのでしょう。ささぁっとベッドに戻る音がします。
2日目以降はさすがに彼女も様子を探っています。
徐々に時間が経ってから足を引っ張られるようになりました。
が、数日のうちにこの楽しいゲームは終わってしまいました。
時を見計らっているうちにお互いが深い眠りに落ちるようになったからです。

またある日こんなこともありました。
寝ているエリーを残して買い物に出ようと車庫へ行き、ふと忘れ物に気付いて部屋に戻るまでの僅か数分間のことでした。
部屋のドアを開けた私は一瞬何事が起こったのかと目を疑いました。
台所の床が一面真っ白で白い粉が空中を漂っているのです。
「わっ!」という自分の声に驚いたおかげで冷静さを取り戻した私は、じっくりと観察を始めました。
台所から続く白い粉は足跡となってエリーのベッドまで続いています。
こちらに背を向け丸くなっているエリーはいつもより大きめのイビキをかいていましたが状況証拠は明白です。

「こらぁ!エリー!」
と怒鳴りましたが、私との駆け引きが既に名人の域に達している彼女は動揺も見せず
「なあにさぁ、うるさいわねぇ。せっかくいい気持ちで寝てるのにぃ」と眠そうに私のほうを振り向きました。
その顔にはまるでタヌキのような小麦粉の化粧がされていたのです。
腹を抱えながら抱きしめてやったのは言うまでもありません。

悪戯がバレ、叱られることが分っていながら、なお逃げようともせず人と関わり続ける犬。
絶えず家族の様子を観察しているのだろう、タイミングよく自分の要求を満たしてくれる人に寄り添う犬。
家庭内に険悪な空気が漂い始めると、とりなすように人の間を行き来してはお互いの緊張をほぐすのに一生懸命な姿を見る度、犬とはなんとすばらしい生き物なんだろうと思う。…

長い引用になってしまった。
時間をみて、あの原稿をもう一度手直ししてみようと思う。
 

ガーデン全開! 2005年04月11日(月)

  今日の午前中にすべての作業が終わり、ガーデンは全開となった。
今日ご来店された方々はラッキー!
明日はカフェが最も閑散とする火曜日。(定休日を木曜から火曜に変更しようかと真剣に考えているが、理容室のジャックラッセル/ケイトは火曜日にしか遊びに来れないから躊躇している)
明日の天気予報は快晴!愛犬家諸氏、見逃す手はありませんぞ!

昨日一日降り続いた雨で、ガーデンの雪山があった辺りには今朝になっても大きな池ができていた。
去年からこの状態には散々頭を悩ませていたが「水はけの悪い低い場所に水が溜まってしまう」という嘆きから「水が一ヶ所に集まってくれている」という風に発想を転換することで解決策はすでに2週間前に見つかっていた。

今朝、パスタソースに使ったトマトの空き缶をごみ袋から探し出し、切り残った蓋を切っていたらKが私に尋ねた。
「何してるの?」
私が黙ったままニコッとしただけで彼女にはピンときたらしく、二人で大笑いしながらの実験スタートとなった。

池の中央部に直径・深さ共12センチ程の穴を掘り、そこに空き缶を沈めた。
以前買っておいた“浴槽から洗濯機に残り湯を送るポンプ”を空き缶に沈めてスイッチを入れてみると、長いホースの先から勢いよく水が噴き出した。

実はこれには失敗談があり、2週間ほど前このポンプを買って雪解け水が溜まった場所に入れてみると、しばらくは排水するのだが、水位が低くなると全く役に立たない。
うまく角度を調整するとまたちょろちょろと排水するので、何時間もかけながらコツコツとやっていた。
「また、安物買いの銭失いみたいなことをチマチマやってる。あれじゃ排水する前にお日様が乾かしてくれんじゃないの」
カフェの中からスタッフ達がため口をききながら冷ややかな視線を送っているのを、オシッコ交じりの池の中で屈み込む私は背中で感じていた。
しかし、その時“空き缶作戦”がひらめいていたのである。
ただ、まだ水の底には氷があり、土も凍っていたのでこの作戦の決行は見送られていたのだ。

そのことを覚えていたKが今朝の空き缶を見て大笑いしたのである。
実験は見事に成功し、大量の水は30分ほどで綺麗に消えた。
空き缶の代わりに塩化ビニールのパイプを埋め込み、蓋ができるようにした。
大雨が降ったら水は一ヶ所に集まるから、蓋を開けて排水ポンプで掻き出せば何とか対応できるだろう。

そんな作業が終わる頃、ガーデンはすっかり乾燥し50坪ほどの狭いスペースが、まるで沖縄やゴールドコーストの砂浜のような白く美しい眩しさを見せてくれた。
「やしの木が似合いそうですね」
お客様のその一言で泥沼状態から続いた苦労が報われたように私は安堵した。
さあ、次なる戦いが待っていても頑張るぞ!おうっ!!
 

コンダラ 2005年04月10日(日)

  昨年は4月25日になごり雪が降ったから、降り続く今日の雨やミゾレは異常とは言えないし、あと2週間春が来なくても北海道に住む人間は我慢しなければならない。
そう自分に言い聞かせているが、冬が去った以上春らしい日が早く来てくれないとガーデンが水浸しで快適に使えず、お泊り犬の管理も大変である。

先日かつての飲み仲間だった造園業のDに電話を入れた。
「ガーデンがデコボコになってしまって整地したいんだけど、何かいい物持ってないか?」
「レンタルで自走式のローラーがあるぞ」
「そんな金のかかる代物じゃなくて」
「わかったぁ、資材置き場で眠ってる手動式のローラーがあるから、そのうち持って行ってやる。」
「そのうちじゃ困る。除雪の仕事も終わったべ!造園の仕事始めるには早すぎる。ヒマ持て余して退屈してると思ったから電話したんだぞ!」
彼は二日後にローラーをトラックで運んでくれた。
80キロほどの重さだが、ローラー部分に水を注入すると200キロほどになるらしい。

そのローラーを見て、30数年前北海道で初めての盲導犬の訓練をするために、岐阜から本道に渡って来て今でも現役の盲導犬訓練士であるI氏を思い出した。
彼はテニスコートなどで使われているこのローラーを『コンダラ』という名前であるとつい数年前までまで思い込んでいたのだ。

『巨人の星』というアニメを当時の子供はみんな見ていた。
毎週子供達はテレビの前に釘付けになり、このテーマソングが流れ、野球部員が汗をかきながら一生懸命ローラーを曳く場面などが映し出される。
「思い込んだら試練の道を行くが男の…」という歌詞だったのだが、I氏はそれが映し出された絵と重なり、違った歌詞として認識してしまったらしい。
「重いコンダラ試練の道を曳くが男の…」

ローラーを見るとI氏の顔を思い出し、『コンダラ』とつぶやいてしまう。
 

ノエルその2 2005年04月09日(土)

  2頭目の犬と1頭目の犬が次のような関係を示し始めたら要注意である。
1.1頭目の犬がほとんど遊び相手を務める
2.1頭目の犬の口の周りをよく舐める
3.散歩の時も1頭目の犬を意識しながら歩き、頻繁にふざけるように絡み合う
4.1頭目の犬が2頭目の犬に対して唸りを入れて威嚇することがある

たまたま思いついただけのことを書いたが、このような場合2頭目が他犬や時には他人に対して警戒的になったり攻撃性を示すことが多く見られると感じている。

そして、そのような関係に陥りやすいのは
1.母子の関係
2.2頭目が生後2〜3ヶ月から一緒に暮らすようになった場合
3.同型犬種の場合
などで、恐らく群れを意識して防御というか排他的な心理状態を作り出すのではないかと想像している。

これらの傾向を含んだ上で2頭目を育てるには以下の注意が肝要だ。
1.子育てに積極的になろう
子育てを一頭目の犬が行うと、飼主は楽だしニ頭目の犬の物覚えもよいが、そこに大きな落とし穴があり人に育てられた犬ではなく犬に育てられた犬になってしまう。
2.せめて1歳までは自立心を育てよう
飼主や1頭目の犬と散歩することで、精神的な後ろ盾を得て、本来ひとりで解決できなければならない事柄を端折って育つから、まるで親分の前のチンピラみたいに威勢だけはよくなる。

今日までのノエル君と兄貴のレオン君はこれらに配慮して育てられているので先ずは順調である。
 


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