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昨日からお泊りのルイ君は11歳のラブラドール。 カフェでは一度も来店したことがない犬は預からないようにしているのだが、「11歳で去勢済みのラブならまあ、何とかなるか。他にお泊り犬もいないことだし…」と安易に電話だけで引き受けたワンちゃんだ。
やって来たルイ君を見て心配になった。 11歳の割には若々しい顔をしているのに後肢がふらふらと危ういのである。 「階段の上り下りはできるんでしょうか?」 「えっ?」 「2階の自宅で寝泊りすることになるので、階段の昇降ができないと…」 「今はエレベーターを使っているのですが、以前は自分でできてました」 心優しくルイ君に暖かなまなざしを向ける飼主さんはそう言われた。 内心私は『やはり事前に見せていただけばよかった』と思った。
やたら大きな声で吠えることは、私の制御とルイ君の環境への慣れで今日までにはだいぶ良くなった。 愛されて育てられたのだろう、性格は優しく温厚である。
しかし、やはり階段の上り下りが大変だった。 昨夜はリードで補助し、負担を軽減しながら自力で頑張ってもらったが、あまりにも気の毒で今日からは抱っこすることにした。 すると、今度は両膝と腰を痛めている私が切なくなった。 おまけに朝4時に起きる習慣がついているのだろうか、ピタリとその時間から騒がしくなり、1時にベッドに入った私にはとても辛いことだった。
ルイ君もここに慣れていないせいか、日中殆ど寝ておらず疲れているはずなのに、この欄を書いてる私が振り返ると、つぶらな瞳をパッチリさせて私を見ている。
いよいよ2日目の夜に突入だ。 普通なら今夜はお互いぐっすりと眠ることができ、明日も私が起き出すまで静かに眠っているのだが結果や如何に。 その前に最後のトイレに連れ出さなければならない。 膝の痛みはアルコールで麻痺しているが、抱きかかえたまま階段を転落しないように気をつけたい。 昨日のテーマではないが「私は酔っている。これから重い犬を持ち上げて階段を下りるぞ」と三回言葉に出してから行動することにしよう。
明後日には帰宅予定。 すぐに思い出になるだろう。
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