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「クリスマスイブにはたくさんの天使が地上に舞い降りるんだよ」と優しい言葉を頂いた。
7〜8年前、日本盲導犬協会に出向いた際BBH(Brood Bitch Holder/繁殖犬飼育者)であるIさんのジャスミンを見て私はとても気に入った。 フックというこれまた気心の優しい北海道の繁殖犬とかけ7頭の仔犬たちが産まれた。 それから2ヵ月後、3頭の仔犬が北海道盲導犬協会に届けられ、パピーウォーカーへの委託式が行われた。
そのうちの1頭がスーであり、私の手からKの腕に引き渡された(らしい…Kの証言) 1年後、スーは盲導犬の繁殖犬となり昨年まで25頭の子供を産み、8頭が盲導犬、3頭が繁殖犬(候補を含む)、5頭が現在大阪と京都で訓練を受けている。
そのスーの死から一夜経た今日、たくさんの方々からお悔やみのメール・供花を頂き、カフェにも弔問に訪れていただきました。 ここに心からの御礼を申し上げますと共に個別のご返事を欠礼させていただくことをお許しいただきたいと存じます。 スーは午後1時、盲導犬協会繁殖担当S氏の立会いのもと、荼毘に付しましたことをご報告させていただきます。
獣医でもあるS氏は、スーを見て「えっ!全然痩せてないじゃないですか。綺麗じゃないですか。」と驚き、イギリス盲導犬協会から届く凍結精子を使って、次回スーの子供を取る計画であったことを話してくれた。 繁殖計画の話はさておき、スーを最後までやつれないようにするためにKと私は努力し、Tさんは様々な形で援助してくれた。
病犬や老犬を介護する時の鉄則の第1に挙げられるのは、絶対的に清潔に綺麗に保つことである。 私の心が落ち着いてきた頃に、いつか必ず迎えるであろう愛犬の死と飼主である皆様のために、看護・介護・死の準備にいたる私の知識を紹介したいと思っているが、それがいつになるかは私にも解らないでいる。 過去の経験においてもポッカリ空いた穴はそう簡単に埋められることはないのを幾度も経験してきているから…
今夜は天使が舞い降りてくる夜だ。 昨日からの雪で一面が真っ白なこの上なく美しい夜だ。 天使となって高い空から母さんをしっかり見守るんだよ。スー。
皆様、本当にありがとうございました。
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