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マイナス12度を下回るとさすがに寒い。 毛布1枚と掛け布団が私の冬の寝具なのだが、眠りにつくとまもなく毛布を蹴飛ばすから、普段は掛け布団だけをかぶって寝ている。 明け方近くになって、その毛布を手繰り寄せる動きをした時が、経験上マイナス10度位の朝になっている。 今朝は毛布を手繰り寄せ、しかも膝を曲げて体がくの字になっていたからマイナス12度だ。
朝の散歩をする犬たちにも低温の影響は現れる。 あまりの冷たさに4本足のうち、1本の足を上げて歩いたり、座り込んだりする。 後肢の片方を上げるときは、ウサギがジャンプする時のように足を痙攣させているように見えるから、足を痛めてしまったのではないかと勘違いされる方もいるほどだ。 前肢を上げるときは座り込んでしまう場合もある。
盲導犬の場合、犬が止まるということは多くの場合そこが交差点だということを主人に知らせているのだが、今日のように寒いとビッコを引きながら歩いたり、頻繁に止まってしまうので見えないご主人は混乱することもある。 逆に夏の暑い日には木陰を見つけるたびに止まる盲導犬もいて、本当はいけないのだがそんな時は叱るのも気が引けたものだ。
昨夕の予報で今朝が冷え込むことは伝えられていた。夕方から今日の日中まで好天が続くことも。 だから昨日は定休日であったにもかかわらず、朝方降った雪を夜の内に除雪することにした。 休日の夜、翌朝の苦労を前倒しして1時間半をかけた。 なのに、除雪が終わった頃にしんしんと雪が降りだした。
約束を守らず、全く無為な労働を休日にさせられたことに無性に腹が立った。 天気予報はあくまで予報と承知しているが、昨日の気象予報士は確定的に不敵な笑みまで浮かべながら好天をのたまわっとったではないか。 今朝、私は鼻水を垂らしながら1時間除雪し、その間あの予報士に呪縛をかけ続けたのは言うまでもない。 予定していた蒲団の中で迎えるマイナス12度と予定外の外で作業を行うマイナス12度の温度差は温和な私を狂気に駆り立てていた。
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