From the North Country

あなたの求める犬は? 2004年04月07日(水)

  曇りがちな一日ではあったけど気温はちゃんと春だった。一面の雪景色から、あっという間に枯草の大地が現れる感動を、愛犬と共に味わえることを感謝している。北海道に住む犬と人でよかったと。
春は生き物たちの躍動と雪への惜別の季節。若い犬たちはご飯の前に、空腹による胃酸過多で胃液を戻し、もっと早くメシにしてくれと身体で訴える。
散歩の時には枯草の臭いを嗅ぎながら歩くくせに、トイレだけは残り少ない雪を惜しむように探し、満足げに用を足し、時に冷たい雪に身体を擦り付ける。
「イヌ」としての行動を「家族の一員」である愛犬にも無条件で認めることができる一コマだと思う。
私は基本的に「イヌ」と「家族の一員である犬」、言い換えれば、イヌの生態を主眼に置くことと、都会などで人と共に暮らす犬を育てることは明確に区別されなければならないと思っている。
用途が違うと犬に対する考え方や接し方が変わるということで、さらに言うなら立場が違えば考え方も違ってくるということである。
例えば、麻薬探知犬やアジリティに用いる犬ならば、多くの場合作業意欲が高い反面、興奮度も高くなる。家庭犬ではこれらのことは飼主を困らせる大きな要因になっているであろう。また、獣医によっては免疫ができるまでは外に出さないよう指示したり、去勢はしたとしても時期は1歳以降のほうが良いというかもしれない。一方私のような者は、できるだけ早い人間社会での社会経験を求めるし、繁殖予定のないオス犬は6〜7ヶ月での去勢を当然と考えている。いずれ詳しく述べたいと思っているけど、自分のスタンス(どんな生活を犬としたいのか)を考えれば、世に氾濫する犬の専門書の意見の違いが理解できるのではないかと思う。
 

犬たちの挨拶について考える 2004年04月06日(火)

  暖かな一日でした。北国札幌にもようやく春が訪れています。
今日は散歩の時によく見かけ、また、気になっていた「犬たちの挨拶」について考えてみましょう。
知り合い同士の「やあ、こんにちは」という挨拶ではなく、初めての犬との挨拶です。残念ながら多くの犬たちは飼主を引きずるように相手の犬に近寄っていってしまい、飼主も「そんなに言うなら行ってみるか」とばかりに引きずられています。そしてそんな時私はハラハラしてしまうのです。「相性が悪かったらどうするのだろう?」と。
ほとんどの場合それは杞憂に終わるのですが、過去に何度も傷つき、その結果として犬嫌いになった犬たちを見てきているからです。
犬社会では当然である挨拶の仕方が、ペット社会で正しいとは限りません。ほとんどの方は誤った挨拶のさせ方を定着させてしまっています。
犬社会では、強い犬は示威行動を示し、弱い犬は服従姿勢を見せるなど、上下関係をはっきりさせてしまいます。
また、よそ者に対して先住権を持った犬たちが取り囲み、臭いを嗅ぎ、必要によっては傷つけ追い出し、あるいは殺してしまいます。しかし私たちは野生の王国ではなく、人間社会で暮らす犬たちと生活を共にしているのです。
それぞれの愛犬にはそれぞれの飼主がいて我が子のように思いやり、他の犬たちとも平和的に共存しようとしているのです。
はじき出される犬・淘汰されるべき犬、つまり犬社会の摂理を見ようと思って犬たちと暮らしているわけではありません。
ならば犬同士の挨拶についてもっと注意深くあるべきだと思うのです。
〔初めての犬同士の挨拶〕
散歩などで出会った犬同士の挨拶では、決してすぐに顔と顔が触れ合う状態にしてはいけません。たとえあなたの犬がどんなにおりこうでも、相手との相性があることを知らねばなりません。恐らくほとんどの犬たちとはうまくやっていけるでしょうが、そうではない可能性も低い確率ではないはずです。万が一喧嘩になった場合、どちらの犬も体だけではなく心まで傷ついてしまいます。特に仔犬や小型犬など弱い立場の犬は、恐怖体験となって一生引きずり、相手の犬やその犬種、しまいには犬そのものを怖がるようになる場合があるのです。
ですから最初は触れ合わない距離を保ち、どちらかの犬に唸りや顔に皺を寄せるなどの変化があれば挨拶は諦め、次の機会を待つようにします。お互いに威嚇行動がなければ慎重に観察しながら顔をつき合わせて構いません。
この段階でどちらが自信を持ち、どちらが不安げかがわかるはずですので、自信のある犬の飼主が自分の犬の首を抑えて、弱い犬におしりの臭いを嗅がせるようにすれば、ほとんどの場合トラブルを防ぐことができます。
〔公園デビュー犬に対するマナー〕
いつもその公園やカフェ・ドッグランなどで遊んでいる先住権を持った犬の飼主は、デビュー犬が現れた場合、まずリードに繋ぎ、首を抑えて行動を抑制します。そのうえで不安でたまらないデビュー犬が恐る恐る先住犬のおしりの臭いを嗅ぐのを許させます。しばらくして、デビュー犬が安定したら、その逆の行動を先住犬に行わせ、それぞれの飼主は注意深く相性を確認したうえで、遊ばせるか引き上げるかの選択をすればよいのです。
飼主同士の協力と注意力が犬たちを友達にすることができるのです。
 

ホームページ本日立ち上げ 2004年04月05日(月)

  2003年12月1日にDogs Cafe Nagasakiをオープンして4ヶ月ちょい。たくさんの方々に支えられてここまでやってくることができました。そして本日、満月の夜にHPを正式に立ち上げます。

 この「北の国から」のコーナーは私が折に触れて感じた事柄や、愛犬家と犬たちへの率直な思いを徒然なるままに記そうと考えています。誰かの役に立つこともあれば、何かを批判することもあるでしょう。その多くは盲導犬に携わった経験から語ることであり、カフェでの新たな体験から語ることでもあります。どのような展開になるのか自身でも楽しみにしています。

 私の専門は1.犬と2.盲導犬それに3.視覚障害リハビリテーションです。
1.犬:訓練やアジリティ-などにはあまり興味はありません。また犬の生態を楽しむのではなくて「家族の一員」として暮らす犬と人々に役立つ情報を発信したいと思っています。ですから繁殖予定のないオス犬は去勢すべきと考えますし、ブリーダーといえども適性のないことを百も承知で繁殖に使い販売するのは犯罪であると思っています。もちろん、ペットショップでの陳列販売には大反対です。やっと犬と暮らし始めた人たちを応援し、不慣れな飼主に苦労する犬たちの気持ちを代弁できたら幸せです。
2.盲導犬:全国の盲導犬ユーザー、パピーウォーカーなどボランティアに対してサポートできたら幸せです。
3.視覚障害:北海道盲導犬協会を退職する時、一番後ろ髪を引かれたのはこれです。中途視覚障害者とその家族に対する専門知識をもっていながらそれを継続できなかったことです。今後何かのお役に立てたら幸せです。

いろんな思いを込めてさあ今夜スタートです。
 


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