From the North Country

はて?カフェの渡る世間は? 2013年04月06日(土)

  平地の雪が解け、除雪し積み上げた雪山が道路わきに残る。
その雪山が今夜の激しい雨で徐々に解けていき、北国にも春が訪れる。
移りゆく北海道の美しい自然の営みをイメージされる方もおられようが、現実はちと違う。

白いはずの雪山は泥とアスファルトの粉で黒ずみ、冬を生き抜くカラスたちに荒らされたゴミステーションの残骸が散乱している。
この嵐が解かした雪の中から明日はゴミ拾いを始めなければならない。

それもこれもみんなひっくるめて春を待つ。

昨日はふきのとうと福寿草を雪原の隙間から発見。
空が賑やかだと見渡すと、数百羽の黒煙のような渡り鳥。
近づくにつれ、それが白くなる様に圧倒された。
白鳥とカモたちであった。

まもなく其処此処に我先とクロッカスが咲き乱れることだろう。
山には白いコブシが存在感を見せるはずだ。
秋のニシキギの赤以来、久しぶりに鮮やかなレンギョウの黄を愛でる日も近い。

四季というのはやはり犬育てと重なる。
多くの場合何もしなくてもそれは訪れ、人々に感慨と思い出を残す。
年年歳歳何が起こるか分からない自然と巡り合い、命と関わった分だけ冬から秋には想像と期待を絶する祝福が訪れる。

さっきまで吹き荒れた嵐が一時静かになっている。

穏やかになった今を過去から振り返られる方もおられようし、つかの間の平穏だと明日に備えられる方もおられよう。

冬真っ最中の方には適度なアドバイスを提供する今年の春がやってきた。
現実はいろいろあるだろうけど、清濁を知ったうえで清を求める春を信じカフェは今年も運営します。
 

エイプリル2013 2013年04月01日(月)

  例年なら『ガーデン水没』『泥沼化でドジョウすくいができます』と書いている時期なのに、今年はまだ一面に雪が残っております。

除雪対策も兼ねてガーデンに高く積まれた雪山は、お客様がトンネルを掘ってくれたおかげで、わんこたちの追っかけ遊びのワープスポットとしてこの冬の遊びを演出してくれていた。

だが今年の超ド級の大雪は、昔あった炭鉱の坑道を埋め戻すがごとく、せっかくのトンネルの出入り口を覆い尽くすことになってしまった。

ようやく気温が上がって雪山の雪を除雪機ガロアラシ号で吹き飛ばし始めた今日、あの懐かしいトンネルが姿を現した。

追っかけられたわんこが潜り込んで急場を凌いだ穴。
逃げる相手の先回りに利用されたトンネル。
雪山のてっぺんに登って、相手がどの穴から出て来るか見張り続けたわんこもいた。

その穴が再び現れた今日驚くべきことが起こった。

なんと中から2匹の仔犬が出てきたのだ!
1匹は2か月を過ぎた頃の柴犬。
もう1匹は2か月弱のゴールデンであった。

よく生まれ生きていたもんだ。
まるで桃太郎伝説であり、どういう経緯があったのかは定かではないが、ともあれ出てきたのである。

柴犬は『浩行(ひろゆき)』、ゴールデンは『ジョリー』と命名されて暮らし始めている。

カフェ伝説が今年もまた一つ増えた。
 

ファーガス基金2013年3月 2013年03月28日(木)

  '12年9月20日開設:目標額150万円

【入金報告】
3月06日青○真○様:10,000円
3月26日生○友○子様:5,000円
3月28日カフェ募金:21,671円
      
3月28日までの中計:406,734円
目標額まであと:1,093,266円

これからもたくさんの方々の月々のご支援をお願い申し上げます。
振込先
※ゆうちょ銀行(郵便局・郵便口座)からは
記号;19050 番号;33999621
※他金融機関からは
【店名】九〇八(読み キュウゼロハチ)
【店番】908
【種目】普通預金
【口座番号】3399962
名義は郵貯銀行の規定上、『介助犬ファーガス』で開設できないため、ナガサキフミアキとなってしまいますが間違いなくファーガス基金として管理いたしております。
なお、この基金について詳しいことをご存じない方は、このページ上部にある『タイトル一覧』をクリックし’12年9月20日・29日付のこの欄をご覧のうえご支援くだされば嬉しく思います。
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ファーガス基金を開設して半年。
元々の目標額が相当な金額ですので長い道のりとなっていますが、大健闘だと思いませんか!
カフェの募金箱には今月だけでも千円札が15枚も入っていました。
口座には私の中学時代の仲間の妹さんからの振り込みもありました。
繋がってますね。うれしいです。忘れませんよ。でもビックリしました。

さて、今日の定休日、レクの森へアモとあんこ(お泊り犬ゴールデン)を連れて出かけた。
従順で気弱なあんこは最初こそ飛び跳ねたが、すぐに私の後ろについた。
スノーシューを履いた私の後ろを歩くものだから、かかとを踏んづけて私は転びそうになる。
「さっさと前を駆け回れ!お前は自由なんだぞ!」と私は叫ぶ。
その叫びに反応したのはあんこより先に野生のエゾシカたちで、逃げ出すように遠くを駆けていた。

山歩きのルールを徐々に理解したあんこは、シカの糞の匂いを嗅ぎアモの後をついて回りながらも私の姿を追い求めていた。
野生児で身勝手なアモとは違い、あんこは本当に家庭犬としての血が流れていると感じた。

多くの方が求められる家庭犬としての暮らし易さと、私が好きな奔放な野生児を仲間にする喜び。
あんこの飼い主のNさんの好みは後者だから、私はもっともっとあんこをダメ犬にしなければならない。

もっと羽目を外せって求められるわんこも珍しい。
 

飲めるって大切 2013年03月26日(火)

  ご心配とご迷惑をおかけしましたが、なんとか腸の炎症は鎮火しました。

採血とCTの造影剤注入のため太めの注射針を使ったらしいが、抜いた後に看護師さんが止血もせず絆創膏を貼ってくれた。
『ふーん、絆創膏も進歩したのかな?』程度に考え、30分ほどかけて車で帰宅すると「どうしたの!」とKが叫ぶ。
えっ?と腕を見るとワークシャツが血で真っ赤に染まっていて、腕をまくるとまだ出血していた。

こういう出血というのは全く自覚できないのですね。

さらに、処方されたお薬を飲むとしばらくして全身にじんましんが出た。
よくよく私は医療との相性が悪いようだ。
それでも我慢しながら5日分を飲み干して今日にこぎつけた。

ざくざくの雪道の中、アモとお泊り犬の散歩をひとりこなしてくれたKに心から感謝したい。

週末からはレッスン・お散歩チェックもできそうだ。
道路状況が心配ですけどね。

日本代表とヨルダンとの決戦が始まっている。
気持ちが昂れば免疫機能も上がるに違いない。
グラス片手に頑張るぞ!
明日から元気に働きます。
 

記録尽くしの今冬の大雪だったが 2013年03月15日(金)

  ようやく最高気温がプラスを維持しそうになってきた。
除雪時の雪堆積場にしてある駐車場には昨年の倍以上4メートルほどの雪山がそびえ立っている。
ひょっとしたらGW近くまで雪が残るのではないかと冗談が飛ぶ状況だ。

さて、プラス5度となった定休日の今日、スノーシューを持ってレクの森へ我が家の愛犬アモと出かけた。
来月12歳になるアモはもう埋まるような雪原を長く歩くことはできない。
そう心配して出かけたが、嬉しいことに取り越し苦労だった。

雪原は暖気にも関わらず締まっていて、アモは自由に駆け回ることができ、スノーシューを履いた私と、普段なら立ち入ることもできない場所を歩き回った。
いろんな動物の気配がするのか、アモは木の根元にある穴蔵を覗き込み、遠くの匂いに鼻をクンクンさせていた。
1時間ほどで疲れが出たアモだったが、満足感が伝わってきた。

雪に振り回される北海道だが、3月はこうやって魅力的なレクが楽しめるから離れられない。
来年もまた…ついつい欲が出てしまう。
 

風化させない 2013年03月11日(月)

  あの日から2年ですね。

『風化』という言葉が飛び交っていますが、私とKの中では全然そんなことはありません。
きっと、全体からすれば僅かだけど私たちにとってはそれなりの支援を毎月欠かさず届けているからだと思います。

振り込むたびに亡くなられた方々のご冥福を祈り、支援団体のご苦労とご活躍を思うからだと思います。
おかげで我が家の防災意識が風化しないことに感謝しています。

書きながら不謹慎にも『愛犬との暮らし方に共通するな』と考えてしまった。

ただ餌を与え、都合のいい時に可愛がる(支援)だけでは良い関係は築けない。
食べ方を見て健康状態を確認し、可愛がるときだけでなく日常の中で『自分はこの子にちゃんとしたしつけやマナーを教えているだろうか』と自問することで、人と犬との関係はマンネリ化(風化)することなく、より深化し共に暮らす喜びや楽しみが濃くなっていくのだと思う。

余談になるかもしれないが、
『悪いことをしたときは叩けばいいんですか?』と問われる方がいる。
叩くこと蹴飛ばすことで確実に相手に伝わるのは、痛み・恐怖・不安であり、場合によっては不信・怒りが加わり、所期の目的が伝わるわけではない。
叩く蹴るというのは行為であって叱りではない。

犬に対しての叱りというのは、『それは絶対ダメ!』という人の“強い意志”を示すことである。
犬の感受性にもそれぞれに違いがあるから、“強い意志”の伝え方にはもちろん強弱がある。

物理的な力の行為は叱るためではなく、その次に示す“強い意志”に注目させるためのもの。

天罰方式というのがある。
例えば、ゴミ箱に紐を結んで上に伸ばして鍋と繋ぐ。
ゴミ箱を悪戯すれば上から鍋が落ちてきて、二度と悪戯をしなくなる。という考え方でとても効果がある。
が、それはゴミ箱の悪戯に効果があるのであって、果てしなく悪戯をする犬のことを考えるとやはり“強い意志”(それはダメ)との決着をどこかでつけておくべきだろう。

小さい頃から褒めて育て様々に人が関わることで犬の感受性は高くなり、したがって叱りは“弱”で十分伝わることをお忘れなく。

『風化』という言葉から始まったのに妙な話になってしまいました。
要は行為に付随する気持ちなのです。
 

2週続きの冬の嵐 2013年03月09日(土)

  9人の方が亡くなられたあの暴風雪から1週間。
夕べからカフェ周辺ではあの日以上の暴風が吹き荒れていた。
車庫前の吹き溜まりの様子を見に外の階段を下りて北を向いた途端、息ができず目も開けることもできない雪と強風にさらされ即座に引き返すしかなかった。

今朝、ガロアラシ号と3時間をかけ、場所によっては太もも近くまである吹き溜まりと格闘し除雪を終えた。
目出し帽とゴーグルが必要な中での除雪は初めてだった。

ところが明日は今日以上に発達した低気圧の影響で、さらなる嵐になるという予報だ。
どうか皆さんくれぐれもお気をつけてください。

さて、そんな土曜日だったにも関わらずちゃんとお客様がいらしてくださったことには感謝というより驚きだった。
「道路が大渋滞で、少し遅れます」
トリミングのランちゃんは予約時間よりちょっと遅れただけでやってきてくれた。

「もう少し早く来ようと思ったのに」とMシュナ飼い主のTさんは開店1時間で来店された。
初めてのお客様やいつもの皆様本日はありがとうございました。
除雪疲れは多少なりとも癒されましたでしょうか?

明日は昼頃から荒れるとのことです。
お泊りやトリミングを予約されている皆様、状況を見ながらご来店ください。
こちらはキャンセルも想定しておりますので、ご連絡はお早めにお願いいたします。
 

嵐の後によろしく! 2013年03月02日(土)

  ねぇ、言うたでしょ。
とんでもない嵐になると。

ひな祭りイブの今夜、カフェ周辺ではとんでもない嵐が吹き荒れている。

部屋のあちこちにある換気口からパタパタという音が響き渡り、家の外からはゴーゴーという風の音や壁に当たる風の勢いが部屋の中まで伝わっている。
外は大嵐である。

明日日曜は台風一過、予報より早く穏やかになると私は踏んでおります。
除雪作業が間に合うかは甚だ疑問ではありますが、明日3日はカフェは良いコンディションの中で営業できる予報を流したいと思います。

それにしても嵐の今日、ご来店いただいた皆様には感謝申し上げます。
なんか図書館の自習室みたいに、物事がはかどる体験をカフェで再現されてるようで羨ましかったです。

混みあうカフェは経営的にはありがたいけど、本来の希望は今日みたいな雰囲気かな。

トイプーちゃんのレッスンも楽しかったし、コーヒーも美味しい。

3月になりました。
今月もよろしくお願いいたします。
 

【ファーガス基金】'13年2月のご報告です。 2013年03月01日(金)

  '12年9月20日開設:目標額150万円

【入金報告】
1月29日西○弘○様:1,000円
1月30日柳○康○様:5,000円
1月31日イト○コ○○様:5,000円
3月01日カフェ募金:19,552円
      
3月01日までの中計:370,063円
目標額まであと:1,129,937円

これからもたくさんの方々の月々のご支援をお願い申し上げます。
振込先
※ゆうちょ銀行(郵便局・郵便口座)からは
記号;19050 番号;33999621
※他金融機関からは
【店名】九〇八(読み キュウゼロハチ)
【店番】908
【種目】普通預金
【口座番号】3399962
名義は郵貯銀行の規定上、『介助犬ファーガス』で開設できないため、ナガサキフミアキとなってしまいますが間違いなくファーガス基金として管理いたしております。
なお、この基金について詳しいことをご存じない方は、このページ上部にある『タイトル一覧』をクリックし’12年9月20日・29日付のこの欄をご覧のうえご支援くだされば嬉しく思います。
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ファーガスの体調が一時悪くなり嘔吐を繰り返していた。
これまでにも同様の症状があったため、今回は内視鏡での検査を行うことになった。
胃に多くの出血痕があったらしく、『病理検査に出す』というところまでNさんから報告を受けていた。

先日I先生から電話があり、「心配していた悪い結果ではない」という報告を受け安堵したところである。

今後、I先生はファーガスが仔犬の頃から食べ慣れたフードに戻し、さらに内科的な診療を行いながら体調の回復をめざし、私はオーストラリアで生まれ育ち・関東で訓練を受け・札幌で初めての冬を迎えてNさんの支えとなっているファーガスの、心理的側面を探りながらちょっとした訓練というかケアを行うこととなった。

盲導犬や介助犬になるわんこは感受性豊かである資質が求められる。
我が家の愛犬アモのように感受性は豊かだけど図太い神経を持っていればいいが、『繊細すぎる』わんこもいるから、その辺をちょっと鍛えてあげようと思っている。

『少々ズボラでもいいんだよ。何とかなるもんさ』ってね。

こんなこともあろうかと思ってファーガス基金の目標額を150万円に設定してあります。
地道なご協力をこれからもよろしくお願いいたします。

ところで、明日は『とんでもない大荒れの午後となる』と気象予報士が騒いでおります。
『等圧線が4本かかるだけで大荒れなのに、明日は8本もかかる』と申しております。
カフェは開店休業状態を既に受け入れておりますので、決して無理なされないようお願い申し上げます。

明後日からよろしく!

追記
一度この欄をアップしてから天気図を見たら、『ヤバイ!』
明日土曜日は、カフェよりもご自分と家族それとご自宅の安全にご留意ください。
明後日の午後以降か明々後日にお会いしましょう。
 

嵐について 2013年02月25日(月)

  怒られるかな〜?
怒られるよな〜。
やっぱ書かないほうがいいよな〜。
でもなぁ、滅多にない典型的なお客様だったし、記録には留めておきたいよな〜。

今夜私の心は揺れ動いている。

お客様商売のカフェだからあんなこと書いちゃいけないよな〜。

これまで好き勝手を書いてきたけど今日の今夜だからやっぱ書けないな。
うん、絶対に書いちゃいけないな。

でも、あのお客様がこの欄を読んでおられるとは到底思えないし、きっと電柱広告に釣られて偶然お立ち寄りになっただけだと信じて疑わないから書いちゃってもいいんだけどな〜

『今日は無料お散歩チェックの日だし、きっとご相談があるんだろうと思ってウロウロしてたんだけどねェ』とK。

結局そんなことはなく(嵐は)ただ時間と共に過ぎ去ったのである。

だから、書きませんってば。
いくら期待しても『ならぬものはならぬ』でありまする。

いつか『こんなことがあった』っていうことはもちろん書きますがね。

そんなことより今夜の外を見てますか?
『妙に静かだな』と思っていたけど、夜のトイレに出した時、明日の除雪が確定しておりました。

うるさい嵐に静かな嵐。
どっちかって言われれば静かな嵐の方が怖いのは分かっているけど、心落ち着いて対処できる分、今夜は受け入れてみせたい心境である。
 


- Web Diary ver 1.26 -