From the North Country

昨日の続き 2011年10月15日(土)

  隣の患者がおむつ交換のたび、臭いが抜けるまでラウンジで1時間を過ごした。
『犬の介護だったらなんでもないのになぁ』と感じた途端、犬だったら換気をしながらすぐに清潔にし消臭もするからどうってことはないことを思い出した。

『患者の尊厳を考えると、仕方がない』という“許容の精神”が改善を遅らせ、介護を我慢と忍耐という辛い世界に閉じ込めているような気がした。
あれじゃ気持ちよく付き合えないし長続きが苦痛になってしまう。
介護こそバイオチャレンジやベッド用ウォシュレットなんかが必需品だね。

家族もマヒしていた。
面会に来た奥さんが昼前におむつ交換を始めたらしく、部屋に戻った私は昼食に箸を付けることもできずラウンジに逆戻りした。
3日絶食の後の楽しみにしていた食事だったのに…

いよいよタバコが吸いたくなった私は秘密の場所があると聞き、点滴のスタンドを引きずって1階まで下りた。
でもなぜか視線を感じる。いや実際じろじろ見られていた。
ふと自分の点滴に目をやると血液が逆流し管と袋が真っ赤になっていたのでその時は諦めた。

その日つまり入院3日目の夕方にチャンスは訪れた。
次の点滴までの30分ほど一旦管が外されたのだ。
駐車場に出て警備員に恐る恐る「タバコが吸える場所があると聞いたんですが…」と尋ねた。
「あっち、あの角…」
警備員は目を合わせずひそひそと小声で言い、お腹のあたりで指差してくれた。
「立場上言えないんですよ。分かってください」と、ささやき
私も誰にというふりもせずぺこりと頭を下げ、角を曲がったところで一服しくらりとしながら病室へ戻った。

4日目若い看護婦がやってきて「カテーテルの入った血管の場所を変えますね」と、新たな血管に針を刺した。
「痛いよ」と私が言うと「でしょ、私もなんか感じでわかるんですよ。うまく入った時と血管壁に当たるときの違いが。あはは、ごめんなさいね、もう一度やりますね、あはは」
そう言って看護婦は止血のゴムバンドをもう一度締め直した。
「痛ててて!」私がより強く言うと
「え?まだ刺してませんよ」と看護婦。
「ゴムバンドのクリップが肉挟んでるべ!」と私。
「あははは、ごめんなさいね、あははは」と屈託がない。

3日の禁煙、4日の断酒、そしていろんな方のお世話のおかげでお医者様もビックリするほどの速さで回復しました。
13日(木)の朝5時半に採血し、8時過ぎにその結果を見た主治医が「もう退院できますよ。明日でも明後日でも」
驚いた私はとっさに「今日でもいいんですか?」と畳み掛け、すぐに退院手続きを済ませた。

11時頃カフェに戻った私は洞爺のあちこちの宿に電話を入れ、断られるうちに『そうだ、一度行ってみたかったペンションがある。』と、ニセコのフライパンさんに問い合わせた。
ラッキー!
いろいろ誤解やうがった見方もあろうが、もちろん、まだ静養が必要な私の退院祝いではなく、入院中苦労を掛けたKへの慰労のためであった。

フランス料理のフルコースでもてなされ、ワインを少々飲んだ私は入浴中に入院疲れがどっと出て、ようやくたどり着いたベッドで本当に本当に爆睡した。

命の洗濯ができた2011年秋だった。
次は27日。骨折治療した指から金属を取り出す手術で1泊入院。
今度はおいしい給食が食べ(ら)れそうだ。
 

嗚呼、入院。−憩室炎ー 2011年10月14日(金)

  9月にひいた風邪が3週目に入ろうとした9日の朝、8度3分の熱が出た。
「やっべー!ダブル風邪?インフルエンザ?」
不安がよぎったが意外と体にだるさがない。

レッスンが入り、躊躇したけど歩いてみた。
戻って検温すると36度8分に下がっていたことでインフルエンザの不安は消えた。
が、昼前に再び具合が悪くなり右わき腹がいつもより痛んだ。

Kの恫喝もあったものだから、カフェをこっそり抜け出して休日の当番病院で診てもらうと、若い先生は検査結果を見ながら意外なことを話し始めた。
「入院が必要です。もしかしたら手術になるかもしれません。憩室ってご存知ですか?」
「ああ、それなら知っています。過去3回ほど連日便器が真っ赤になるような出血がありましたから。あれ以来わき腹が慢性的に痛んでいますが、これまで診てもらった2つの病院では憩室からの出血だから心配ないといわれてました」
「治療しなかったのですか?」
「ええ。心配ないといわれましたから」
「どういうことでしょうかね。ともあれ今そこが炎症を起こしていて、休日だから簡易検査しかできないのですが最高の炎症反応を示しています。本当に大丈夫ですか?当番病院なので入院も詳しい検査もできませんから救急対応の病院を紹介します。ご自分で運転できますか、それとも…」

いつもなら御託を並べる私だが『救急車』の言葉が先生から出そうになったのと腹の痛みでさっさと身支度を整えて入院先に向かった。

CT・エコー・レントゲン・血液検査・心電図・触診…ふぁー
「幸い手術は必要ありませんが少なくとも1週間から10日の入院になると思われます」

頭を巡ったのは『お泊り犬いなかったっけ?』ということと、骨折した指から金属を取り除く手術が27日で、術前検査が20日だったということ。

かくして夜8時から消化器内科病棟での入院生活が始まったのだが、すぐに洗礼を浴びることになった。

4人部屋(昔は6人部屋が主流だったのに今は4人部屋なんですね)の隣の方がナースコールを押した。
看護師がやって来て何やら始めたかと思うと、途端に部屋中に強烈な異臭が漂った。
すぐに“それ”と分かった私はマスクをし布団を頭からかぶると、1日の疲れもあって眠りに落ちてしまった。

思えば入院してぐっすり眠れたのはこの夜だけだった。
                         つづく
 

誤解のないように! 2011年10月07日(金)

  良しにつけ悪しきにつけ犬にはそれぞれ個別の性格がある。
『そりゃそうだ』とみんな思っている。

なのに自分が仔犬を飼い始めた時『犬っていうのは…』という“固定観念”つまりたぶん『犬というのは愛らしく、飼い主になつくものだ』という観念で疑いなく接してしまう。
その結果として
・ビクつく犬
・恐怖のあまり失禁したり、噛みつく犬
なんかと出会っても、“普通に”接してしまうものだからお互い深い溝ができることがある。

人間に言わせれば『こいつ、なに?!』だろうが、戸惑い恐怖に駆られるわんこは、仰天し本能むき出しで反応するのが『普通』である。

昨日からお泊りのチワワがそのタイプである。

わたしにとっては『ああ、そういうことね』という範疇であり、根っからの病的で攻撃的な反応を示す犬かどうかだけを判定すればよいのだが、そんなわんこのお泊りを引き受けるはずはない。

そのチワワは過敏であり、過剰反応を噛む動作で示しやすいが、野性的・病的ではないことは最初から分かっていた。

いわゆる『話せば分かる』チワワであり、その環境がまだ整えられていない状況下にあったというだけである。

のんびりするだけが目的だった定休日の今日、じっくり“話し合った”。
『挨拶というのは胸襟を開くこと』という意味だと昔教わったことがある。
そこに大人になってから覚えた愛撫の手法を加えると、チワワは胸襟を開いた。
別にいやらしいことではないし、チワワが胸を開いてもチワワでしかないし…。

私の腕の中であれほどお腹を見せることを拒んでいたチワワの力が抜け、すべてを委ねるようになった。

プロセスを紹介しておこう。
1.病的なイヌはひとりにされても隅っこでハーハーと息遣いをし、他者を寄せ付けないが、過敏だけな犬はそのうち人を頼るように接触してくる。
2.自然に体に触れ、抱っこできる大きさなら抱っこし、しばらく時間を費やす。
3.魔法の愛撫“もじょもじょ”を繰り返しつつ、相手が過敏に反応する個所を見定め、敵意や悪気がないことを示しながらもゆっくり時間をかけて刺激する。
4.何度かわんこと離れ、また寄ってきたわんこを抱き上げ同じことを繰り返す。
5.最初は嫌がっていた個所を普通に刺激できるように繰り返す。
6.心を許して来たら、徐々に仰向けにして、その姿勢つまりお腹を見せるという犬にとって無防御な体制に徐々に移行する。

ちょっとまて!
読み返して吹き出しそうになった。

これは人に慣れない過敏なわんこを徐々に慣れさせるためのことを書いているのであって、決して男女のことを書いているのではありませんぞ。
 

秋はアドベンチャー 2011年10月04日(火)

  10月に入りあちこちから初雪の便りが届く。
私はと言えば風邪が治らず2週目を迎えている。
幸い熱が出ない風邪なのでティッシュの山と咳き込む辛さだけで済んでいるが、そろそろ回復の兆しを感じたいものだ。

今のうちにお散歩チェックやレッスンに時間を割かないと、まだ慣れない寒さや、降っては解けるぐちゃぐちゃの雪解け道で歩きづらくなってしまう。

でも大丈夫。
急な寒さはきっと一時的なもの。
だってまだ山は紅葉が始まったばかりだし、ニシキギやナナカマドの鮮やかな赤を楽しんでないし、なにより『わんこが枯葉を追いかけるものだから転ばされてしまいました。何とかしてください!』という相談が舞い込んでいない。
あと1カ月くらいは穏やかな秋が楽しめるはずだ。

定休日に秋晴れが来たらアモとレクの森か原始林に出かけようと思う。
ダニやスズメバチそれにヘビもそろそろ冬越えの時期だからお目にかかることはないだろうし、落葉で少しは見通しがきくようになる。
場所さえ間違わなければクマに遭遇することもなかろう。

秋と冬は夏よりも安心して森や山道を散策できる時期である。
ちょっとアドベンチャーだけど、気弱なわんこなら誰もいない森に出かけフリーにしてごらん。
あなたにまとわりつくかもしれないし、何処かへ駆けていくかもしれない。
慌てず騒がず横目で見ながら適宜に声をかけ、歩き続けるとわんこにそのうち大きな変化が訪れますよ。

何が起きるかはお楽しみ…

アドベンチャーだから、そのまま森に消えていってしまったわんこには『楽しかったよぉ!元気でねぇ!』と諦めざるを得ないが、一緒に歩き通すわんこに状況によって声をかけ、リードをつけたりフリーにしたりを繰り返してごらんなさい。
“あなたが如何にわんこから頼られ、何を求められているか”が分かるはずだ。

これも長崎塾の『犬を育て犬と育つ』の基本トライアルの一部である。
 

札幌オータムフェスト 2011年09月29日(木)

  二人とも風邪をひいているものだからキャンプは諦め、大人しく定休日を過ごすことにした。
彼岸も過ぎて人影まばらな墓地の広場でアモをおもいっきり走らせ、定休日の時間を満喫させた後で札幌の大通公園で開催されている『オータムフェスト』に出かけた。

『北海道食べ歩き』が数百メートルでできちゃう秋の一大イベントである。

着くや否や、交差点の先に発見したのはカフェでおなじみのバーニーズのラブちゃん・ゴールデンのあんこ・黒シバの蜜柑。
「たった今、(ダルメシアンの)ビート君と別れたばかりなんですよ」という言葉に私は吹き出しそうになった。

というのも『犬育てというのはね、自宅を中心とした生活地域の中で徐々に人間社会に馴染ませ、商店街や繁華街を経験させ、最終的には札幌駅からススキノまで平然と歩ける犬にすることなんですよ』と言い続けてきたからだ。

その私が人でごった返す大通公園のイベント会場で、教え子に会ったのである。

出会った時の犬たちの穏やかな反応がそれはそれは素敵で、『どれ、尻の臭いを嗅がせろ』なんて下品な反応もなく、飼い主と同じような振る舞いをしていたことに心から安堵した。

会場には他にも見知らぬ小型犬がいたが、皆穏やかに振る舞ってくれた。
『吠えなかったね』と驚く小型犬の飼い主の声が聞こえた。

こっちの犬が穏やかなエネルギーに包まれていれば、神経質な小型犬でも吠えることはない。

大型犬はカフェ育ちのわんこ以外見かけなかったが、わんこたちはオータムフェストにちょっとした微笑みと彩を加えて貢献していたように感じた。

『平取(びらとり)和牛と釧路の鹿肉の味付けなし』はアモの腹に収まり、かぼちゃクレープは残り少ないアモの思い出にと少しあげてしまった。

『お利口になれば待遇が上がる』
私の敷居はかなり高いけど、そのレベルに達したわんこには最大級の評価をする。
『お利口のレベル』を勘違いをしている飼い主も多いけどね。
ともあれ短い秋のいい思い出になった。
 

夜は熱っぽい 2011年09月27日(火)

  先週までの20カ月働いていただいたスタッフMの置き土産?の風邪にKが罹っていたが、めでたく仲良く昨日から私も仲間入りしたようだ。
今回の風邪は、熱は出ないけど咳とのどの痛みそれに鼻水くしゃみが特徴のようだ。
(これって何色のベンザを飲めばいいんだっけ?)

熱は出ないのに、夕べのこの欄では発熱(発狂?)したような過激な主張をしてしまった。
今夜はそのわけを書いておこう。

いつものように焼酎ガッツマンで内燃機関が燃え始めた昨夜、Kから転送されたAさんからのメールを読んだ。

以下転載(前段省略、丸カッコ内注釈)

ここ最近はなかなかカフェに顔をだせなくなり、
飼い主としての自覚も努力も足りない私達なのに、
カフェに行くといつも暖かく迎えていただき、本当に感謝しています。

そうじろう(愛犬)も穂香(愛娘2歳)も安心して一緒に行ける場所を探すのは本当に難しいです。
そうじろうと一緒に育ってきた穂香は犬の怖さを知りません。
散歩中に見ず知らずの犬に近づいてヒヤッとしたことが何度かあります。
そうじろうもご存知のとおり、他の犬と仲良くする事が出来ません。
以前他のドックカフェで、お尻の匂いを嗅ぐのが犬の挨拶だから・・・と執拗に後ろを付け回された事があります。
「それは違います!やめてください」と自信を持ってはっきり言えるほどの知識のなかった私達はすぐ帰ってくることしかできず残念な思いをしたことがありました。

そんなA家にとって、ドックカフェナガサキさんは家族で楽しめる貴重な大切な場所となっています。
これからもよろしくお願いします(^^)

以上転載

アルコールで燃えていた私がさらにカッと熱くなってしまったのが『以前他のドックカフェで、お尻の匂いを嗅ぐのが犬の挨拶だから・・・と執拗に後ろを付け回された事があります。
「それは違います!やめてください」と自信を持ってはっきり言えるほどの知識のなかった私達はすぐ帰ってくることしかできず残念な思いをしたことがありました。』というくだりだ。

絶対代弁してやる!
そんな思いが込み上げて一気にまくし立てたのが昨日のこの欄である。

翌朝、『商売人のやることじゃないよね』って言われたら、冷やかにそう思う。
でも、この欄に立ち向かう夜はどういうわけかいつも身体が熱いんだな。
 

『おい!自称愛犬家』 2011年09月26日(月)

  『おい!小池』という殺人犯の指名手配のチラシやテレビ番組を見た方は多かろう。
名指しされた日本中の“小池さんたち”の心情は察するに余りあるが、犯人逮捕のため許容されていることに心からの敬意を表したい。

ステージは違うが『おい!自称愛犬家』
そんな連中に今夜、私は吠えてみせよう。

問1.○×で答えよ
知らないわんこがあなたのなじみのカフェや公園にデビューした時、なじみのわんこたちが執拗に新入りのわんこのにおいをかぐのは当たり前で、新入り犬はその執拗さに耐えなければならない。

問1の答え
『当然でしょ○』と反応した愛犬家は、今後“自称”愛犬家と名乗るべきで、あなた方は今のペット社会において迷惑極まりない存在であることを知るべきである。
あなた方の存在こそが今のペット社会が人間社会に融合できない原因の第一要因となっているのだ。

はっきりいうなら、あなた方はペット社会ではなくイヌ社会で暮らすべきなのだ。
イヌの生態を理解し、その行動を認めそこに喜びを感じ楽しめばよい。
ただしドッグカフェやペットと泊まれる宿とは無縁どころか有害な存在であることに気づくべきである。

分かります?
いや分からないから“今を肯定して”過ごされてるのですよね。

なじみのカフェや公園に新入りがやって来た時、主導権はどちらにある?
イヌ社会では当然先住犬でしょ。
馴染めなかったり、恐怖におののいて取り乱したり、『俺様』を主張したわんこは先住犬たちからひどい目にあわされ、時に噛み殺されたりして、それでもうまく同化できたわんこが仲間入りを許される。

『そう、それでいいのよ。ちゃんと学ばなきゃね』
まるでアマゾネスの世界観だ。
どう振る舞うかを教えるのは先住犬でなく飼い主なのに。

どんなに世間知らずでわがままな振る舞いをしても、それぞれのわんこには飼い主がいる。
万が一噛み殺されてもいい存在があるとすれば、それは無知な先住犬の飼い主であって決して新入り犬ではない。

イヌ社会ではなくペット社会のルールを教えよう。

経験豊かで自信たっぷりの先住犬こそが飼い主のもとでコントロールされ、不安いっぱいの新入り犬が礼儀正しく求めれば自らの臭いをかがせ、徐々に馴染ませたのち、無礼な振る舞いがあれば指摘して導くのがペット社会のわんこと飼い主の自然な姿である。

問2
ここまで想定して書いていたのだが、その前に酔いつぶれている自分を感じている。
『なんだっけ?』『問2ってなんだっけ?』

ごめん、ほんとだよ、さっきまで問2で『こう書こう』って思っていたのにもう潰れそう。
そんな私をせめて今夜は噛まないでください。
 

冬の仔犬 2011年09月25日(日)

  長雨や台風が去ったかと思うと一気に寒くなり、あんなに陽射しを避けていたのに今日の陽だまりが心地よく感じられる。
やっぱり自然の中で左右されながら生きているんですね。

さて今夜はこれから冬に向かう時期に仔犬と暮らし始める方々へ重要なアドバイスを贈ろうと思う。

キーワードは
1.良心

2.乳歯
ってとこかな。

陳列型生体販売という身の毛もよだつシステムのショップで仔犬を購入(販売)することに断固反対の私であるが、残念ながらこの国ではそのような恥ずべきスタイルが横行している。
多くの方は気づいていないかもしれないけど、それは中国のパクリ文化を冷やかに見ている日本人の『灯台もと暗し』の一例でもある。

『仔犬を売ってるペットショップのどこが悪いの?』
そんな風に感じた方は中国のパクリ文化を否定する資格はない。
あなたは風土に根差した文化人であり、見ようによっては感性の及ばない同類ともいえる。

ともあれ、仔犬との暮らしを平穏に進めるためのアドバイスの話に戻ろう。

1.ショップで働く良心的なスタッフや、かかりつけになる獣医さんは、決まって『きちんとしたワクチネーションが終わるまで他犬との接触を避け、外に出さないほうがいいですよ』とアドバイスし、良心的で無垢な飼い主はそれに従おうとする。
現実的にそれは仔犬の生後4カ月齢であり、乳歯が抜け始める時期までの隔離でもある。

2.ご自分の乳歯が抜けていた頃の記憶がおありでしょう。
『屋根に投げろ』とか、『ぐらつく歯に糸を結び付けてその先に縛った石を思いっきり投げろ』とか…

冷静に考えてみよう。
人間でいえば小学校低学年の頃だ。
あの頃はいろんな注射をされたりワクチンや下剤を飲まされたりしていたものだ。

だけど、保育園や幼稚園にも行き、外に出て社会と触れ合って、いろんな体験もしてたでしょ。

犬の生後4カ月は『あの頃』なのですよ。
意図的に外界から遮断され、自宅のみが世界という中で育てば犬はどう育つのでしょう?

仔犬を買った時期が冬でした。
寒いし外に出さないよう言われましたし、私たちも風邪などひかせたくありませんでした。

さあ、なんとアドバイスしようか。

答えははっきりしている。
抱っこしてでも外に出せ!社会に触れさせろ!
細心の注意のもとに。
ということである。
まあ、そこにはある種の配慮が必要なのだが、その話はカフェででも。
 

マニュファクチャー 2011年09月20日(火)

  突然何?と驚かれるかもしれないが、明日21日(水)からカフェは新たな一歩を踏み出すことになっている。
すわ店舗拡大、全国展開か?!

残念〜!もっともっと内向きな方への歩み出しである。
話せば長くなるけど・・・でも、ちょっと話してみましょうか。

どの母親もそうであるようにKの最大の関心事は子供たちの幸せである。
とりわけKにとって娘のまりは愛しくてたまらない存在であり、横で見ている私でも具合が悪くなるほど仲が良い。
男親が娘を思う以上の…まあそんな感じだ。

そのまりがめでたく結婚したまではよかったが、旦那が働く新進気鋭の全国展開している某弁当屋は社員扱いが悪く、睡眠時間が3〜4時間しか取れないような過酷な業務を課していたようだ。
旭川・名寄と80キロ近く離れた二つの店舗の店長として毎日行き来し切り盛りしていた旦那は、あろうことか同じ場所にあるオービスで速度違反を重ねた。
「こんな仕事してたら死んじゃうかもしれない」
まりの言葉に親バカKは本社に直談判した。

調査が入ったものの状況はさほど変わらなかった。
時折札幌に帰ってくるまり夫婦の話を聞き顔を見るうちに深刻な状態にある姿が見て取れた。
そして冬道での事故は起きた。

旭川から会議のある札幌への移動中に高速道路で自損事故を起こしたのである。
たまたま車検のため借りていた代車の安全性能がよく、大破し廃車となったものの旦那は無事だった。

これで私たちの意思は固まった。
「そんな会社やめちまえ!カフェで働け。」

ってなことで明日からカフェは家内制手工業(マニュファクチャー)という古き良き時代に戻ることになったのでありまする。

結婚前には花嫁修業も兼ねてまりはカフェで働いており、急きょ旭川へ転勤することになった後、まりの代わりにカフェのお手伝いをしてくださった黒柴/蜜柑のMさんにはとても感謝です。
そのMさんの旦那が単身赴任から解放され帰札される。

事はうまく進みだしたように思われるが私には懸念がある。
果たしてまりの旦那は使えるのか?
ひょっとしたら手際が悪くて(どん臭くて)大会社に適応できなかったんじゃないか?

その答えは皆さんの反応に委ねます。
給料が半分になっても人間らしい生活を選択した若夫婦を私たちはとにかく支えていこうと思っている。

おいおいですがカフェのメニューは増えるでしょう。
時間的余裕のできるKは『私のレッスンに同行したい』なんて言い始めている。
開業当初から活躍のアメリカンコッカー/チャーミーのスタッフMにはまりの旦那の指南役として、また当然手作りケーキ屋さんとして、さらにはチーママとしてこれからも可能な限り助けていただきたいと願っている。

気ままな生き方の中で選んだカフェだったのが妙なものを背負い込むことになった。
でもね、私はそう簡単には変わらない。
全ては想定内の範疇ですから。
これからもやれることを楽しみながらやっていきます。

よろしくね。
 

ダメ犬にも一条の光 2011年09月14日(水)

  秋晴れの中、ガーデンの雑草の新芽をむしりながら幸せを感じる。
こんなご時世なのにと申し訳なく思いつつ…
ふと横を見るとチワワのらむが所在なさげに立っている。
『しっこもうんちもしましたよ。でも何かお仕事中なんですね。僕はそばにいますから』と、らむも秋の陽気が満更でもなさそうだった。

超がつくほどにビビり犬で反射的な吠えが今でも時々出るらむだが、私と二人だけの今日はいたって穏やか。
たぶん久しぶりに一声も発しない一日だったに違いない。

昨日そのらむが私のレッスンのアシスタントを務めてくれた。
お相手はカフェでは陽気なのに、外の世界が恐ろしくてたまらない同じくチワワのココアとミッシュ。

現時点では不安な時にはいつでも抱っこしてあげるよ、という中で刺激に慣れさせ心を強く育てているのだが、新たなアプローチが欲しいとも考えていた。

そこでらむの出番となった。
お散歩だけは大好きで(もちろんご飯も)、散歩中は他犬や他人を全く無視し、私に注意を払い素直に指示に従う特技を持っている。
だからフリーにして手伝わせた。

初回だったからそれほどの成果は出なかったけれど、それでもココアとミッシュは最後まで私に抱っこされることなくラムの後姿を見ながら歩き通した。

らむが草むらで臭い取りをするのは普段なら悪い習慣だが、昨日はそれが役に立ち、ココアもミッシュもその時だけは一息入れて心を静めていた。

ベストなのは飼い主さんとみんな一緒にたとえば原始林やレクの森辺りを歩き、数週間をかけて徐々に下界というか街並みに出ていくことなのだが、カフェをやりながらのレッスンではそう簡単にはいかない。

ともあれ居候のらむが初めて貢献してくれた。

「らむ凄いんだよ。2階に行ったら『やってやったぜ!』って満足そうに偉そうな顔してるんだから」
Kが笑いながら教えてくれた。
どうやららむのレッスンにもなったようだ。
 


- Web Diary ver 1.26 -