From the North Country

札幌オータムフェスト 2011年09月29日(木)

  二人とも風邪をひいているものだからキャンプは諦め、大人しく定休日を過ごすことにした。
彼岸も過ぎて人影まばらな墓地の広場でアモをおもいっきり走らせ、定休日の時間を満喫させた後で札幌の大通公園で開催されている『オータムフェスト』に出かけた。

『北海道食べ歩き』が数百メートルでできちゃう秋の一大イベントである。

着くや否や、交差点の先に発見したのはカフェでおなじみのバーニーズのラブちゃん・ゴールデンのあんこ・黒シバの蜜柑。
「たった今、(ダルメシアンの)ビート君と別れたばかりなんですよ」という言葉に私は吹き出しそうになった。

というのも『犬育てというのはね、自宅を中心とした生活地域の中で徐々に人間社会に馴染ませ、商店街や繁華街を経験させ、最終的には札幌駅からススキノまで平然と歩ける犬にすることなんですよ』と言い続けてきたからだ。

その私が人でごった返す大通公園のイベント会場で、教え子に会ったのである。

出会った時の犬たちの穏やかな反応がそれはそれは素敵で、『どれ、尻の臭いを嗅がせろ』なんて下品な反応もなく、飼い主と同じような振る舞いをしていたことに心から安堵した。

会場には他にも見知らぬ小型犬がいたが、皆穏やかに振る舞ってくれた。
『吠えなかったね』と驚く小型犬の飼い主の声が聞こえた。

こっちの犬が穏やかなエネルギーに包まれていれば、神経質な小型犬でも吠えることはない。

大型犬はカフェ育ちのわんこ以外見かけなかったが、わんこたちはオータムフェストにちょっとした微笑みと彩を加えて貢献していたように感じた。

『平取(びらとり)和牛と釧路の鹿肉の味付けなし』はアモの腹に収まり、かぼちゃクレープは残り少ないアモの思い出にと少しあげてしまった。

『お利口になれば待遇が上がる』
私の敷居はかなり高いけど、そのレベルに達したわんこには最大級の評価をする。
『お利口のレベル』を勘違いをしている飼い主も多いけどね。
ともあれ短い秋のいい思い出になった。
 

夜は熱っぽい 2011年09月27日(火)

  先週までの20カ月働いていただいたスタッフMの置き土産?の風邪にKが罹っていたが、めでたく仲良く昨日から私も仲間入りしたようだ。
今回の風邪は、熱は出ないけど咳とのどの痛みそれに鼻水くしゃみが特徴のようだ。
(これって何色のベンザを飲めばいいんだっけ?)

熱は出ないのに、夕べのこの欄では発熱(発狂?)したような過激な主張をしてしまった。
今夜はそのわけを書いておこう。

いつものように焼酎ガッツマンで内燃機関が燃え始めた昨夜、Kから転送されたAさんからのメールを読んだ。

以下転載(前段省略、丸カッコ内注釈)

ここ最近はなかなかカフェに顔をだせなくなり、
飼い主としての自覚も努力も足りない私達なのに、
カフェに行くといつも暖かく迎えていただき、本当に感謝しています。

そうじろう(愛犬)も穂香(愛娘2歳)も安心して一緒に行ける場所を探すのは本当に難しいです。
そうじろうと一緒に育ってきた穂香は犬の怖さを知りません。
散歩中に見ず知らずの犬に近づいてヒヤッとしたことが何度かあります。
そうじろうもご存知のとおり、他の犬と仲良くする事が出来ません。
以前他のドックカフェで、お尻の匂いを嗅ぐのが犬の挨拶だから・・・と執拗に後ろを付け回された事があります。
「それは違います!やめてください」と自信を持ってはっきり言えるほどの知識のなかった私達はすぐ帰ってくることしかできず残念な思いをしたことがありました。

そんなA家にとって、ドックカフェナガサキさんは家族で楽しめる貴重な大切な場所となっています。
これからもよろしくお願いします(^^)

以上転載

アルコールで燃えていた私がさらにカッと熱くなってしまったのが『以前他のドックカフェで、お尻の匂いを嗅ぐのが犬の挨拶だから・・・と執拗に後ろを付け回された事があります。
「それは違います!やめてください」と自信を持ってはっきり言えるほどの知識のなかった私達はすぐ帰ってくることしかできず残念な思いをしたことがありました。』というくだりだ。

絶対代弁してやる!
そんな思いが込み上げて一気にまくし立てたのが昨日のこの欄である。

翌朝、『商売人のやることじゃないよね』って言われたら、冷やかにそう思う。
でも、この欄に立ち向かう夜はどういうわけかいつも身体が熱いんだな。
 

『おい!自称愛犬家』 2011年09月26日(月)

  『おい!小池』という殺人犯の指名手配のチラシやテレビ番組を見た方は多かろう。
名指しされた日本中の“小池さんたち”の心情は察するに余りあるが、犯人逮捕のため許容されていることに心からの敬意を表したい。

ステージは違うが『おい!自称愛犬家』
そんな連中に今夜、私は吠えてみせよう。

問1.○×で答えよ
知らないわんこがあなたのなじみのカフェや公園にデビューした時、なじみのわんこたちが執拗に新入りのわんこのにおいをかぐのは当たり前で、新入り犬はその執拗さに耐えなければならない。

問1の答え
『当然でしょ○』と反応した愛犬家は、今後“自称”愛犬家と名乗るべきで、あなた方は今のペット社会において迷惑極まりない存在であることを知るべきである。
あなた方の存在こそが今のペット社会が人間社会に融合できない原因の第一要因となっているのだ。

はっきりいうなら、あなた方はペット社会ではなくイヌ社会で暮らすべきなのだ。
イヌの生態を理解し、その行動を認めそこに喜びを感じ楽しめばよい。
ただしドッグカフェやペットと泊まれる宿とは無縁どころか有害な存在であることに気づくべきである。

分かります?
いや分からないから“今を肯定して”過ごされてるのですよね。

なじみのカフェや公園に新入りがやって来た時、主導権はどちらにある?
イヌ社会では当然先住犬でしょ。
馴染めなかったり、恐怖におののいて取り乱したり、『俺様』を主張したわんこは先住犬たちからひどい目にあわされ、時に噛み殺されたりして、それでもうまく同化できたわんこが仲間入りを許される。

『そう、それでいいのよ。ちゃんと学ばなきゃね』
まるでアマゾネスの世界観だ。
どう振る舞うかを教えるのは先住犬でなく飼い主なのに。

どんなに世間知らずでわがままな振る舞いをしても、それぞれのわんこには飼い主がいる。
万が一噛み殺されてもいい存在があるとすれば、それは無知な先住犬の飼い主であって決して新入り犬ではない。

イヌ社会ではなくペット社会のルールを教えよう。

経験豊かで自信たっぷりの先住犬こそが飼い主のもとでコントロールされ、不安いっぱいの新入り犬が礼儀正しく求めれば自らの臭いをかがせ、徐々に馴染ませたのち、無礼な振る舞いがあれば指摘して導くのがペット社会のわんこと飼い主の自然な姿である。

問2
ここまで想定して書いていたのだが、その前に酔いつぶれている自分を感じている。
『なんだっけ?』『問2ってなんだっけ?』

ごめん、ほんとだよ、さっきまで問2で『こう書こう』って思っていたのにもう潰れそう。
そんな私をせめて今夜は噛まないでください。
 

冬の仔犬 2011年09月25日(日)

  長雨や台風が去ったかと思うと一気に寒くなり、あんなに陽射しを避けていたのに今日の陽だまりが心地よく感じられる。
やっぱり自然の中で左右されながら生きているんですね。

さて今夜はこれから冬に向かう時期に仔犬と暮らし始める方々へ重要なアドバイスを贈ろうと思う。

キーワードは
1.良心

2.乳歯
ってとこかな。

陳列型生体販売という身の毛もよだつシステムのショップで仔犬を購入(販売)することに断固反対の私であるが、残念ながらこの国ではそのような恥ずべきスタイルが横行している。
多くの方は気づいていないかもしれないけど、それは中国のパクリ文化を冷やかに見ている日本人の『灯台もと暗し』の一例でもある。

『仔犬を売ってるペットショップのどこが悪いの?』
そんな風に感じた方は中国のパクリ文化を否定する資格はない。
あなたは風土に根差した文化人であり、見ようによっては感性の及ばない同類ともいえる。

ともあれ、仔犬との暮らしを平穏に進めるためのアドバイスの話に戻ろう。

1.ショップで働く良心的なスタッフや、かかりつけになる獣医さんは、決まって『きちんとしたワクチネーションが終わるまで他犬との接触を避け、外に出さないほうがいいですよ』とアドバイスし、良心的で無垢な飼い主はそれに従おうとする。
現実的にそれは仔犬の生後4カ月齢であり、乳歯が抜け始める時期までの隔離でもある。

2.ご自分の乳歯が抜けていた頃の記憶がおありでしょう。
『屋根に投げろ』とか、『ぐらつく歯に糸を結び付けてその先に縛った石を思いっきり投げろ』とか…

冷静に考えてみよう。
人間でいえば小学校低学年の頃だ。
あの頃はいろんな注射をされたりワクチンや下剤を飲まされたりしていたものだ。

だけど、保育園や幼稚園にも行き、外に出て社会と触れ合って、いろんな体験もしてたでしょ。

犬の生後4カ月は『あの頃』なのですよ。
意図的に外界から遮断され、自宅のみが世界という中で育てば犬はどう育つのでしょう?

仔犬を買った時期が冬でした。
寒いし外に出さないよう言われましたし、私たちも風邪などひかせたくありませんでした。

さあ、なんとアドバイスしようか。

答えははっきりしている。
抱っこしてでも外に出せ!社会に触れさせろ!
細心の注意のもとに。
ということである。
まあ、そこにはある種の配慮が必要なのだが、その話はカフェででも。
 

マニュファクチャー 2011年09月20日(火)

  突然何?と驚かれるかもしれないが、明日21日(水)からカフェは新たな一歩を踏み出すことになっている。
すわ店舗拡大、全国展開か?!

残念〜!もっともっと内向きな方への歩み出しである。
話せば長くなるけど・・・でも、ちょっと話してみましょうか。

どの母親もそうであるようにKの最大の関心事は子供たちの幸せである。
とりわけKにとって娘のまりは愛しくてたまらない存在であり、横で見ている私でも具合が悪くなるほど仲が良い。
男親が娘を思う以上の…まあそんな感じだ。

そのまりがめでたく結婚したまではよかったが、旦那が働く新進気鋭の全国展開している某弁当屋は社員扱いが悪く、睡眠時間が3〜4時間しか取れないような過酷な業務を課していたようだ。
旭川・名寄と80キロ近く離れた二つの店舗の店長として毎日行き来し切り盛りしていた旦那は、あろうことか同じ場所にあるオービスで速度違反を重ねた。
「こんな仕事してたら死んじゃうかもしれない」
まりの言葉に親バカKは本社に直談判した。

調査が入ったものの状況はさほど変わらなかった。
時折札幌に帰ってくるまり夫婦の話を聞き顔を見るうちに深刻な状態にある姿が見て取れた。
そして冬道での事故は起きた。

旭川から会議のある札幌への移動中に高速道路で自損事故を起こしたのである。
たまたま車検のため借りていた代車の安全性能がよく、大破し廃車となったものの旦那は無事だった。

これで私たちの意思は固まった。
「そんな会社やめちまえ!カフェで働け。」

ってなことで明日からカフェは家内制手工業(マニュファクチャー)という古き良き時代に戻ることになったのでありまする。

結婚前には花嫁修業も兼ねてまりはカフェで働いており、急きょ旭川へ転勤することになった後、まりの代わりにカフェのお手伝いをしてくださった黒柴/蜜柑のMさんにはとても感謝です。
そのMさんの旦那が単身赴任から解放され帰札される。

事はうまく進みだしたように思われるが私には懸念がある。
果たしてまりの旦那は使えるのか?
ひょっとしたら手際が悪くて(どん臭くて)大会社に適応できなかったんじゃないか?

その答えは皆さんの反応に委ねます。
給料が半分になっても人間らしい生活を選択した若夫婦を私たちはとにかく支えていこうと思っている。

おいおいですがカフェのメニューは増えるでしょう。
時間的余裕のできるKは『私のレッスンに同行したい』なんて言い始めている。
開業当初から活躍のアメリカンコッカー/チャーミーのスタッフMにはまりの旦那の指南役として、また当然手作りケーキ屋さんとして、さらにはチーママとしてこれからも可能な限り助けていただきたいと願っている。

気ままな生き方の中で選んだカフェだったのが妙なものを背負い込むことになった。
でもね、私はそう簡単には変わらない。
全ては想定内の範疇ですから。
これからもやれることを楽しみながらやっていきます。

よろしくね。
 

ダメ犬にも一条の光 2011年09月14日(水)

  秋晴れの中、ガーデンの雑草の新芽をむしりながら幸せを感じる。
こんなご時世なのにと申し訳なく思いつつ…
ふと横を見るとチワワのらむが所在なさげに立っている。
『しっこもうんちもしましたよ。でも何かお仕事中なんですね。僕はそばにいますから』と、らむも秋の陽気が満更でもなさそうだった。

超がつくほどにビビり犬で反射的な吠えが今でも時々出るらむだが、私と二人だけの今日はいたって穏やか。
たぶん久しぶりに一声も発しない一日だったに違いない。

昨日そのらむが私のレッスンのアシスタントを務めてくれた。
お相手はカフェでは陽気なのに、外の世界が恐ろしくてたまらない同じくチワワのココアとミッシュ。

現時点では不安な時にはいつでも抱っこしてあげるよ、という中で刺激に慣れさせ心を強く育てているのだが、新たなアプローチが欲しいとも考えていた。

そこでらむの出番となった。
お散歩だけは大好きで(もちろんご飯も)、散歩中は他犬や他人を全く無視し、私に注意を払い素直に指示に従う特技を持っている。
だからフリーにして手伝わせた。

初回だったからそれほどの成果は出なかったけれど、それでもココアとミッシュは最後まで私に抱っこされることなくラムの後姿を見ながら歩き通した。

らむが草むらで臭い取りをするのは普段なら悪い習慣だが、昨日はそれが役に立ち、ココアもミッシュもその時だけは一息入れて心を静めていた。

ベストなのは飼い主さんとみんな一緒にたとえば原始林やレクの森辺りを歩き、数週間をかけて徐々に下界というか街並みに出ていくことなのだが、カフェをやりながらのレッスンではそう簡単にはいかない。

ともあれ居候のらむが初めて貢献してくれた。

「らむ凄いんだよ。2階に行ったら『やってやったぜ!』って満足そうに偉そうな顔してるんだから」
Kが笑いながら教えてくれた。
どうやららむのレッスンにもなったようだ。
 

男の更年期 2011年09月12日(月)

  今夜は中秋の名月。
夏から秋への変わり目の近頃、最も困っているのが“燃える体”である。

暑い時期、外気と体温差がそれほどない時には「暑い暑い」と叫んでいることで夏の暑さを受け入れることができていた。
が、外気がひんやりし肌寒さを感じるようになった昨今、肩甲骨から上の両肩辺りが燃えるように熱く感じられるのである。
もっと言うならお灸のように焼酎が両肩の上で青白い炎をゆらりとさせているような感覚と言ってよい。

その熱さにたまりかね、外気は18度くらいなのにエアコンを入れると明暗はより鮮明となる。
体の多くの部分は冷気で寒くなるというよりチクチク痛むのに対し、両肩には熱い塊が居座っている。
寒いのに『暑い』じゃなく『熱い』個所があるということだ。

夜11時、ガーデンに出てみると曇りの夜空高くにおぼろ月が見え隠れしていた。

上記の症状は『アルチューハイマー』という予断も捨てきれないが『男の更年期障害』というのが私なりの診断である。
精神的にはこれまでの不完全な人生にお灸をすえられているのだと感じている。

体であれ心であれ“変化”する時期に直面しているのは間違いのないことのように思う。
どうかこの先、心身が変化する中で、体はともあれ悔いることのない心一つを自分がより深く発見できることを願ってやまない。

アルコールが回ったものだから、いろんなことを書けと脳があれこれ言ってくる。
今夜はこれ以上書かないことで抵抗しようと思う。
闘争態勢が整った時に思いの丈をぶちまけるほうがいい。
 

エバーへ 2011年09月07日(水)

  「エバーが死んだの」

今日、盲導犬ユーザーのKさんからふいに電話があった時、私の頭は瞬間的に『そうか。でもどうやって慰めようか』という思いと『エバー?今日までまだ生きてたの?』との思いが交錯し、遠く懐かしい秋田県横手市の街並みをKさんとエバーそれに私とで歩き回った光景がゆっくり流れだした。

盲導犬を取得するための4週間にわたる“共同訓練”が札幌の訓練所で終了すると、生活地域でのフォローアップつまり現地訓練が行われる。

Kさんを担当したのは私で、隣町の花火で有名な大曲市(現・大仙市)に住むFさんとのフォローアップを行うため日に何度も行ったり来たりの大仕事だった。

視覚障害関連の役員もされていたからKさんとエバーの活動場所は多岐にわたった。
役所・かまくら館・病院・福祉施設・散歩コース・美容院・駅・買い物コース…

そんな記憶は遠い昔のことで、そういえば散歩コースのあちこちで秋田犬が退屈そうな眼をして私たちを眺めていたなと思い出す。

「エバー、何歳だったの」
「もうすぐ17歳なのに、今朝老犬ホームのTさんが出勤した時には息絶えていたんだって。」と涙声のKさん。

「17歳?!!、何が頭の病気だよ、大往生でしょ!」
そう言うと私は急に明るくなった。
するとKさんが思い出話を語り始めた。

「エバーはお利口だったんだよ。どんなに道に迷っても、『エバー、お母さんもう帰り道が分からなくなった』っていうと、必ず大通りまで誘導してくれて、それで自分の居場所が分かって帰えれたんだから」
「へぇー。」と私は感心し、言葉を続けた。

「ところでさぁ、なんであの時“横手焼きそば”を食べさせてくれなかったの?B級グルメナンバーワンだよ。当時はなかったの?」
「あったよ。でもあんなの普通にあったから…」
「食べたかった。麺もソースも美味そうだし目玉焼きまで乗って…、今度そっちに行ったとき食べさせてよ」

そんな話題になった頃にはKさんもすっかりいつものKさんに戻っていて、私の心は『いつか絶対秋田に行って横手焼きそばを食うぞ』となっていた。

するとKさんが「パソコンが壊れてウィンドウズ7にしたんだけど、全然使えないんだ。」という。
「おんなじだ僕も。不自由な世の中になったね…」

妙な弔いで悪いけど、エバー、安らかにね。
君の母さん、僕がパソコン使いづらくなったって言ったら『自分だけじゃないんだ』って安堵したように意欲燃やしてたよ。

見守ってあげてください。君の母さんを。
 

台風みたいなわんこには育てない 2011年09月05日(月)

  夜11時を過ぎ強風が吹き荒れている。
私の育ちのふるさと奈良や和歌山に大災害をもたらした台風12号は温帯低気圧に変わったものの、未だにその威力を北海道で示している。

その雨は先週の金曜日から降り続き、週末の営業はやめようとさえ真剣に考えていた。
でも、急に告知してもご来店されるお客様がおられるかもしれないからと、通常通りの営業を行っていた。

案の定といえば失礼極まりないけど、おかげさまで“それなり以上”のご来店を賜り、心より感謝申し上げます。

その荒天の中、2回ご来店のわんこ達が多いけど、そこに新参の生後6か月のチワワ/ミッシュちゃんも含まれていた。
飼い主さんの本気度を感じた私は、日中の曇り時間を見計らってレッスンに出かけた。

30分のうち20分は抱っこしながら歩いていたと思う。
なにしろミッシュは典型的な内弁慶で、外に出た途端に固まってしまうチワワだから…

抱っこするとミッシュの速く乱れた鼓動が手に伝わる。
例の魔法のモジョモジョをすると情緒が安定し『下ろしてみて』ともがく。
下ろしてしばらく歩くと『やっぱり怖い!』と四肢を踏ん張って歩かなくなる。

私はリードの長さ分離れてから「おいで」と声をかけ、軽くリードを引いて呼び戻し抱っこする。

その繰り返しの中でミッシュの鼓動が時々安定するのを感じる。

『脈あり!』
もちろん心臓の脈ではなく、暮らしやすい家庭犬へ向けての“脈”である。

小型犬や神経質な日本犬の場合、レッスンの導入部分でつまずくと後を引くことがあるから、慎重な対応をしたということである。
言い換えれば若くて元気な大型犬の仔犬では、別のアプローチをしたはず。
実際、生後3か月半のゴールデン/夢ちゃんにはもっと手荒で刺激的なレッスンを行っている。

共通しているのは、1歳になるまでに人間社会で暮らす基礎的体験を“受け入れられる範疇”で積み重ねているということである。

餌を与え、甘噛みの痛さやいたずらに耐え、それに排泄の失敗を嘆きながら暮らすのは単なる肥育である。

わんこはちゃんと育ててこそ愛犬になる。
そんなヒントをお知りになりたい方は、台風のような日こそチャンスですよ。

敷居の高いドッグカフェとの評判は内心うれしい限りです。
が勇気と本気さえあれば全力でサポートさせていただきます。
 

宣告と告知 2011年09月02日(金)

  今夜はわんことは関係ない話。

しかも、黙すか八方美人であるほうが無難な個人事業主なら書かないほうがいい政治の話である。

ま、酒の力と受け流して読んでいただきたい。

私は菅政権を最初から最後まで支持してきた人間だから、新内閣が発足した今夜総括しておきたいと考えた。

あのような大震災だったから“なかったことに”という政治を進めることは誰しも不可能だったはずだ。

何をどうしても悲しみは深く、時間の経過とともに国民の不平不満がつのるのはやむを得なかったし、“想定外”というより“まさかの出来事”という言い訳のもとに対応が遅れたのも、ある意味理解できた。

だが、事は大事だった。
火事なら消せばいいし、水害や山崩れなら地道に復旧する知恵を我々は受け継いでいたのに、放射性物質は処理や対応の仕方も分からないまま使うことを決めてしまっていた。

そして地変に乗じて人災が起こったのである。

菅さんは庶民の心を代弁したように思う。
原発はやめよう、と。
さらに正直に言った。
もう故郷には帰れない地区があると。

菅さんが感じたことはどの政治家よりも庶民に近い感情だったと私は思っている。

だが、リーダーとして不十分だった。

例えがふさわしいのかどうか分からないけど、一人の人間がある災害によって失明する場面を私は想像している。

まさか自分が全盲になることなど想定していない時に事故が起こった。
人はパニックに陥り、そんなこと自分にはあり得ないと否定し、もがき苦しんだ。

だが医者として患者の目が見えなくなることが分かった時、あなたならどう対処しますか?

大別してふたつの方法がある。
1.大丈夫、この薬をつけて様子を見ましょう。医学は日進月歩です。希望を捨てないで。と励ましますか?
2.お気の毒ですが現代医学ではあなたの視力を回復することはできません。障害を受け入れて新たな生き方を探されてはどうでしょうか?と、現状を正直に述べますか?

さあ、あなたならどちらを選択しますか?

野党やマスコミは1を選択したくなり、菅さんは2を選択されていたのでしょうが私は両方を否定します。

1の選択の大きな過ちは、思わせぶりなことを言うだけで、患者の社会復帰を妨げる重石になってしまうこと。
2の正直さでは患者は希望を失い、ひょっとしたら自殺するかも知れない、という懸念を残すこと。

みんな薄々分かっていることをどう伝えるかが大切なのだ。

“宣告”という言葉には、相手に伝えてそれでおしまいというニュアンスがあるけど“告知”には、次をどうするかの示唆が重要となる。

菅さんは告知ではなく宣告をばらまいたのだろうが、そのことで次の政権が言いづらかったことを踏襲しやすい環境を作ったのは間違いない。
そんな功績が菅内閣にはあったと総括したい。
 


- Web Diary ver 1.26 -