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今朝の新聞の折り込みチラシを見て驚いた。
北海道の電力を独占する企業が、緊急時の計画停電のスケジュールをばらまいていたのだ。
私には『どうだ!泊原発を再稼働しないとおまえたちはこんな目に合うのだぞ!』という強迫文書にしか思えなかったが皆さんは如何だったでしょうか?
節電は大切なこと。 家計を助けてくれるし、無駄を省くことで地球温暖化を少しでも遅らせることができるから… だが、企業と国家の利益のために故郷を失い生活基盤と家族を解体させられる現実を見せられては、騙されたふりをすることが罪悪であることを多くの国民は知らされている。
企業が懸命に努力した結果が“脅し”に辿り着いたのだろう。 安易だが悲しい現実である。
あの3.11を経てなお、この国は原発依存へ舵を切っている。
電力の独占・送電網の独占・複雑に絡み合ったムラ社会が結論ありきの構造を生み出しているように思えてならない。
『市場経済』は世界に富と合理主義をもたらしてきた。 大義は、『能力あるもの・理あるものがもっと自由に活動できてこそ経済の持続的発展が期待でき民主主義経済が維持できる』からというものであろう。
『市場経済』までは許容されたが、それがいつの間にか『市場社会』となって食い込むようになり、人々の社会観や道徳ひいては地域の生活までを侵食するようになった。
私たちは気が付くのが遅かったのかも知れない。 だけど、今回のような電力会社の脅しにまで屈してしまったのなら子孫に申し訳のしようもあるまい。
以前、この欄で私は書いた。 拓銀が見せしめに遭い、夕張もどん底に落とされた。 次の停電は北海道であってもおかしくはない、と。
オール電化を推奨し『電力をもっと使って儲けさせてください』と言っていた企業が、原発が止まった途端『計画停電』で脅しをかけている。
ドッグカフェが近くにできたら、我がカフェはもっともっと経費を削減しサービスを拡充し、さらに根源的なことに目を向けるはずでしょうに…
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