|
何がどういう流れを生んで、愛犬の飼い主の方がカフェにご相談に訪れるのか分からないけど、このところ新規のお客様が多いと感じる。
その方々の話を伺う中で公表しておかなければならないと確信した項目を今夜は書いておこう。
1.ペットショップで言われたこと @ごはんは1日2回与えてくださいね。
冗談じゃない、生後2か月程度の仔犬に一日2回の給餌しかしないなんて最低限の命をつなぐ行為にほかならない。 ショップの話を信じてこれまでそれを実践された方には本当に辛い話になるが、あなた方はあなたの愛犬をネグレクト寸前の飼育状況で過ごしてこられたということになる。
ペットショップで売られている月齢のイヌは、本来最低一日3〜4回の給餌を受ける必要がある。 だって、人間でいえばまだ乳幼児の成長レベルですから。 でも、一日に3〜4回“えさ”を与えなければならないなら、勤めに出ている人は犬を飼えなくなてしまう。 だからショップは皆さんに罪悪感を抱かせないように、『1日2回』と命をつなぐ最低限を“本来の姿”のように偽って販売している。
生後3か月、乳歯が当たり前だから人間でいえば幼児である。 そんな子に“えさ”が1日2回なんて、考えただけでもおかしいでしょう。 朝夕、黄色い胃液を吐いていませんでしたか? 健康なわんこなら、空腹なのにお腹が空っぽだったら分泌された胃液で胸焼けして吐いてしまうのです。
もっと想像力を働かせて欲しい。 仔犬が自分の便を食べてでも空腹を満たそうとする行動があったとして誰が責められようか?
給餌が1日2回となるのは生後7か月頃からだと私は考えている。
A 『3回のワクチン接種が終わる(生後4か月頃)まで外に出してはいけない』とショップの人がまるで獣医のように言ったから、その通り“箱入り”で育てた。
これこそダメ犬を育てる典型的な事例である。
4か月といえば乳歯が抜け始める頃まで外に出さずにいるということ。 人間でいえば年長組か小学校低学年まで、社会と触れさせずにいるということである。
それだけで障害児を育成しているようなものだ。 障害があったから見つかった人生もあるけど、無いほうがいい場合だってあるでしょ。 仔犬は抱っこしてでもこれから生きていく人間社会の空気に触れさせるべきなのだ。
チワワのチロルちゃんの飼い主は手探りの中で、その思いを実践されてこられた。 だが、知識が足りなかった。 他犬に慣れさせようとの思いで、無法地帯のドッグ乱に連れ出してしまい、恐怖体験を何度もチロルに課してしまったのだ。
その結果、チロルは自らの命を守るため殻に閉じこもり、家族以外の人間と他犬を排除する生き方を選んだ。
今この国の多くの人々はペット社会と言いながら、実際にはイヌ社会との区別が分からず、混沌とした中でその不協和をなんとか安定させようと悶々としている。
つまり、専門家に言われたように育ててきたのに現実的には大きな問題が横たわったとしたら、その原因を自分に課し、責任は『うまくやれなかった自分にある』とごまかすことで心の安定を求めているのだ。
あなた方が感じる気持ちは間違ってはいない。 騙しているのじゃないのだろうけど、あなた方が信じている人々の観念と知識が未熟だったり商魂に覆われているだけのことなのだ。
何を・誰を信じるか? 決めるのはあなただ。 一回しかない人生を正直に生きていただきたい。
ちなみにわんこのレッスンをしている私は、原子力発電に対して『万が一放射能漏れがあった場合、それを即座に無能化できる技術ができるまで稼働してはならない』という考えを持っている人間です。
何を信じるか、どう生きていくのか、そんなスタンスをマスコミに操られることなく政治を愚痴る前に、自分はどうなのかをはっきりさせなきゃわんこなんて育てられない。
そう、わんことの暮らしというのは、自分という曖昧な存在をあぶり出して明確に映し出し、これからを決める今を教えてくれる鏡なのだと思う。
酔っぱらってフラフラになりながら書いているけど、どうか真意を汲み取っていただけたら本当にうれしい。
|
|
|