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どう書いてよいか戸惑ってしまうし、多くのドッグカフェではごくありがちなのだろうが、我らがカフェでは滅多に見られないお客様が雨にもかかわらず今日ご来店くださった。
カフェで販売しているおやつの袋を開けて愛犬にむしゃむしゃと食べさせている。 他犬がどんな誘惑を受けるのかなんてお構いなしで、誘惑に負けたわんこがいようものなら、『ほれ、お前も食べろ』と、まるで何処かの公園のパンやりおばさんみたい。
“鳩に餌付けしている”って感じの古風さが何故か懐かしく感じられた。
日本人のイヌ文化はこの辺りから変革あるいは住み分けをしなければならないのでしょうな。
当の御仁を責めるつもりは毛頭ない。 愛犬とどのような暮らし方を楽しもうがご自由だし、何よりイヌは適応能力がずば抜けているから問題は無い。 こちらとしては誘惑に負けそうになるわんこたちを叱ることで、当人の自覚を促すのみである。
問題なのはもうちょっと犬との暮らしのことを分かったつもりでいる業者さんや専門職の方々にある。
ドッグカフェって 人間が飲食をするお店? わんこが飲食をするお店? その両方?
私は愛犬を同伴していても人間が普通に飲食できるお店だと信じて疑わない。
あ、それなら愛犬同伴可のお店にしたらっていう声が聞こえてくる。
きっとドッグカフェやわんこと泊まれる宿は未だ草創期であり過渡期であるのだろう。 草創期の連中はカフェで犬に食べ物を提供し、飼い主が喜ぶ姿と犬のマナーの悪さを天秤にかけつつ『これがドッグカフェ』と折り合いをつけているのだろうし、宿のご主人はマーキングや粗相それに他犬とのトラブルに『こんなはずじゃなかった』と苛立ちを感じ将来への不安を感じておられるはずだ。
おまけにペットショップや多くの獣医さんはあたかも常識のように『ワクチネーションが完了するまで下界との接触を避けよ』とか、イヌの社会化と人間社会での犬の社会化を混同してしまって、大切な時期に愛犬になるためのプログラムの存在を知らないでいる。
改めて告知しておこう。 ドッグカフェナガサキは愛犬を伴った飼い主が普通に飲食できるお店であり、今はそうでなくともそんなわんことの暮らしを求めておられる方に開かれたお店であることを。 極端に言えば、どんなわんちゃんでもOK。 大切に感じているのはわんこの現状ではなく飼い主の心の奥だということである。
ところで、ドッグカフェではなく愛犬同伴可の看板に変えれば、おかしなわんことおかしな飼い主の多くを排除できるという“業界の法則”ができつつあるのをご存知だろうか。
ある種の飼い主に、これが何を示唆しているのか今一度考えて欲しい。
これだもんな。 カフェの敷居が高くなって寄り付くお客様を減らしていると言われても仕方がない。
だけどね、お陰様でカフェのお客様が極上なのが私の自慢と誇りなんだよな。
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