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つい先日、年に一度以上の受講が義務付けられている“動物取扱責任者講習会”に参加してきた。 毎度の内容だったが、2点の話に心の中で拍手した。
1.「皆さんは法律で配置が義務付けられた動物取扱責任者です。この講習会で学んだ内容を職場の方にも伝えてください。そして仮に皆さんの職場に不備があれば社長やオーナーに毅然として改善を求めてください」
そうだそうだその通り! 動物好きでこの仕事に就いたんだから初心を忘れないようにしよう! くれぐれも、経営者の屁理屈を代弁したり、利益第一・雇用確保第二で『自分達の生活は犬の犠牲によって成り立っている』なんてことにならないよう戒めていただきたい。
2.「ショップに置かれている仔犬たちの給餌回数は2回でいいと思っていませんか?とんでもない話ですよ。最低でも4〜5回は必要なんですよ」と講師の獣医さん。
そうだそうだその通り! 何も知らずに雇われたショップ店員は上司から言われたままの給餌しかしていない。 ショップの狙いはとにかく経費を抑え早く高く売ることであり、買い手が躊躇する項目をひとつでも消したいのだ。 だから日中仕事で留守にする顧客に『餌を4回に分けて与えてください』という当たり前のことすら言えない。 せめてショップの段階から給餌を2回として、仔犬をそれに慣れさせようとしているのだろうが、無理無理、ネグレクトだよ。 子供の胃袋の大きさと新陳代謝を考えてごらん。 母犬なら自らがやせ細ってでも嘔吐物を仔犬に与えるだろう。
せめて仔犬が6ヶ月になるまでの間すら家を空けなければならない人に仔犬を売ってはならないと思う。 一方で共働きで子供がいる家庭ならば子供に責任を持たせて飼うことは素晴らしいとも思う。
飼い主は犬の一生を見る責任だけではなく、幼児期に適切な飼育ができねばならないのだ。
少なくともこの2点だけをみても、ペットショップでの生体販売は違法とすべきである。 いつも言うようにショップでは様々な犬種のビデオを放映し、犬種特性や飼育方法をきちんと広報したうえで飼育希望者を審査し、適合者に対しては『では1年以内に仔犬が生まれましたらご連絡いたします』という仕事をすればいいと思っている。 儲けを増やしたいならその時にいろんな物を売りつければいい。 犬を犠牲にして欲しくない。
地味ではあったが3回目にして“主張”をみせたという点において良い講習会だったと思う。
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