From the North Country

犬と暮らすなら一枚上の観察力を持とう! 2009年05月12日(火)

  例えば愛犬が分離不安に近いような犬に育ってしまったとする。
室内ですら飼い主についてまわり、少し離されただけでも悲鳴に近い声を上げたり、情緒不安定になって、ひどい場合は破壊行動や呼吸困難に陥ってしまうなど…

私は、『生まれながらにそのような資質を持った犬とめぐり合ったのだから必然の結果』だとは考えず、『そのような資質を持った犬に対して、飼い主が必然となる結果を導き出した』か『とりわけ衝撃的な出来事があった』という風に考える。
(どんな犬でも売れればよい、と考え、繁殖・販売する悪質なブリーダーや身の毛もよだつ生体販売を行っているペットショップの犠牲者とも言えるが)

先日のこの欄で『観察力』のことを書いた。
犬は、より快適を追求し本能を満たすために知的探究心ともいえる『観察力』を備えている。
一日の流れ、人間の行動・癖・習慣・性格…

当然、人間の方が知的探究心・観察力は高いと思えるが、残念ながら人間は忙しいからそれらを意識的に取り込まなくてはならないのに対し、犬たちは毎日がヒマだしすべてを人間に依存しているから、人間を観察するのは日常でありよりよく生きる方策であり、必然的にお互いについての観察力や理解度は犬のほうが人間より高いと言える。

その結果、犬を知らない人間はこれまで自分の人生の中で育まれた“犬”という想像上の伴侶に対する思い込みで犬を育て“目の前の自分の犬を観察して自らの行動を決める”という能力を埋没させていることに気づかないでいる。

そしてそれは、犬が食卓の物を食べても『ダメよ!』で(今後二度とするな!の)意図が通じたと思い、仮に食べた物が花咲ガニであった時に『大丈夫かな、口の中怪我しなかったかな』という対応が『優しい人だね』という発想を生む。

そして、ついには『食べちゃいけないものを咥えたから取り出そうとしたらこの子に咬まれてしまいました。あんなに愛情を持って可愛がってあげていたのに…悲しくて』となり、そんなことで仮に相談を受けたとしたら私は『バカか?お前は』と犬に向って叱っているものの…
という結果になるだろう。

その究極が冒頭の分離不安的な行動の誘発だろうと思う。
ある日突然そうなった、なんてことは(衝撃的事件以外)まず考えられない。
犬を観察せず自ら考えることもしなかった人間が、時間をかけて、しかも気の毒なことに善意の名において良かれと思って導き出してしまったことであろう。
悔やむべきであり悲しむべきであり、自らとこんなことを書く私を憎むべきであり、何より次に生かすべきである。

抱っこし過ぎたのが悪かったの?
優しくし過ぎたのが悪かったの?

どんなに悪い癖が犬にあったとしても、それを人間が導くためには、抱っこし、優しくし、可愛がることが大前提なのです。
あなたに欠けていたのは抱っこし、優しくした中で、観察し、自ら考え、試行錯誤し、『自分がこの犬なら、どうされれば善悪をわきまえ、反抗せず、お互い楽しく暮らせるか』という一歩上を洞察できる人間力ではなかったのではないかと思う。

前回、この欄で紹介したチワワのチビ。
自ら人間を観察し、過去に得た知恵によるその戦法で大勝利を得た経験があったのだろうが、今回はKによって阻まれた。
チビはさらに観察を続け、新たな作戦を実行するであろうが、勝利しても後味の悪さを感じさせ、敗北した時には“こっぴどいこと”にでもなれば、いずれチビも名犬となろう。

頂き物の日本酒『土佐鶴』を飲みながら書いたら、ラベルに表示どおりの超辛口になってしまったかも。
文章として成立していることを望むばかりだ。
 

犬は観察名人であり、それらを応用できる 2009年05月09日(土)

  犬をこっぴどく叱りつけることがある。

『ごめんなさーい!もうしませーん!』とほとんどの犬は数回叱られれば『何故叱られたのか』を理解し、少なくとも以前より振る舞いは良くなる。
ただ中には感受性が高い犬もいるから、その叱り方には方法の違いや強弱がある。

今夜は我が家の居候犬チワワのチビの話をしようと思う。

チビはよくできたわんこで普段から手がかからない。
チワワだから普通にしていればそんなに目立つこともない。
そしてチビは自分が可愛い(可愛がられている)ことを充分知っており、自分がか弱い存在と見られていることも知っている。
チビは食いしん坊であり、実は誰よりも大人であり、従ってとてもしたたかに生きている。

冒頭に書いたような“叱られる犬たち”を見て、周囲の犬たちまで背筋を伸ばすのが普通だがチビは違う。
自分は丸くなって寝たふりをしながら私を観察し、『叱り方はこっぴどいけど、ある一線を越えていない』ことを見抜き、『犬を叱るのを止めるタイミング』まで把握している。
『そんなことしたら叱られるに決まってるだろ』と他犬の動きを鼻で笑い、私が叱りに行く状況を既に予測している。
そして私や他犬がどんな性格で、自分がどう振る舞えば相手がどんな反応を示すかを日頃からこまめにチェックし、私たちの行動を誘導したりしている。

先日もこんなことがあった。
私たちが朝食をとっている時に来客があった。
外の音が真っ先に聞こえる私のベッドで寝ていたチビが階下へと走って行き、そこで一声吠える。
なんてことのない犬の振る舞いに思えるだろうが、そこには周到に計画されたチビのたくらみが隠されている。

チビの声を聞きつけたレオンベルガーのジェニーと我が家の愛犬アモがドタバタと階下へ駆け下り何度か吠える。
すると私は食事を中断し、階下へ降りて犬たちを戒めるのだが、即座にチビは私が気づく間もなく階段を駆け上がって食卓を物色する作戦を実行するのだ。

勿論、手練手管はチビだけの専売特許ではない。
すべてを察し、Kが食卓を護ってくれていた。
大いなる野望に輝いていたチビの目がKの存在に気づいた途端、消沈していく。
そして何事もなかったように私のベッドに戻り、しばらくして水を飲みに来る。

Kが私に“チビの大作戦”の一部始終を報告していると、チビは私の膝に飛び乗り無垢でか弱い小動物を演じる。
決して“こっぴどく叱られるような”ヘマはしない。
私も現場を押さえた訳ではないし、仮に“チビの大作戦”が成功していたとしても、チビは痕跡を残すことなどなかったはずだから『あれ?目玉焼きさっき自分で食べちまったのかな』で終わってしまう。

それでもチビのあくどい現場を押さえることがあった。
まるでガンジーのごとき全くの無抵抗で、ちょっと触るだけで壊れてしまいそうな姿と声で演出し、お腹を出して全面降伏。
小言をいうと『僕は犬。日本語ぜんぜん分かりません』と、小動物を演じている。

そのうち天罰を下しておかねば命に関わるとの懸念があるけど、たぶんチビはその辺の危険性までも知った上で知的ゲームと食欲を満たそうとしているのかもしれない。
 

今年のGW事情その2 2009年05月05日(火)

  「カフェが混むのは明日だと思ってた」
「そうそう、私もそう思って今日来たのに…」
多少なりとも儲けようと商売をやってる私に、そんな失礼な挨拶をする常連さんの言葉を笑顔で受け流しながらも、お昼頃だけは席が空くまでガーデンでお待ちいただいてごめんなさいでした。
昔とは比べ物にならないものの、ちょっと混みあった時間帯があったGW後半のカフェであった。

今日もわんこのトラブルなし。
“無事故1000日達成”みたいな地方の交通標語は、開業以来5年以上に渡って我がカフェでは当たり前のことになっている。(油断は禁物)

初めてご来店されたご夫婦が帰り際に「どうしてこのお店は犬の臭いがしないのですか?」と尋ねられた。
私どもにとって最大の賛辞に受け止められたが、当のご夫婦は「うちはこの子一匹なのに臭いがこもって…」と困惑の様子であった。
今後何度もカフェに来ていただければ、それが当たり前であることをご理解いただけるのだろうに…と思いつつ、それなりの説明をさせてもらった。

ところで今日、ガーデンで思わぬ気象体験をすることができた。
「今日は暖かいですね。もう25度ですよ」と温度計を見ながら緋梅ちゃんのKさんが言われた。
「ほんとですよね」と私は腕まくりをした。

次の瞬間、ガーデンに出ていた犬たちが北東の方向を一斉に向き、何やら鼻をクンクンさせている。
すると、その方向から風が吹き始め、急にひんやりし始めた。
火照った体が心地よくなったかと思いきや、気温は一気に下がり温度計は18度を示すようになったのだ。

その後も気温は下がって午後からは皆さん『寒い、寒い!』を連発されていた。
車を運転していて突然“晴から雨”あるいはその逆を経験したことはあるけど、ただ庭に座っていてあのような気温の変化を体験したのは記憶が無いことだったし、犬たちが示した同じ行動に感動した。

明日はGW最終日。天気は晴れ。気温は20度。
万が一、昼頃のカフェが一時的に混んだとしても、ガーデンで過ごす心地よさがあるはずだから対応は可能であろう。
モチベーションだけは高い。
明後日からは2日間の定休日なのだから。
 

今年のGW事情 2009年05月04日(月)

  丸一日ストーブを焚かずに済んだのは昨年のいつ以来のことだったろうか?
そんな日に『そろそろエアコンの点検と試し運転が必要かな』なんて感じられること自体おかしな気候だということを物語っている。

暖かくなったかと思えば大雪が降り、それが一気に解けてサクラが開花し、翌日には5分咲き、さらに翌日には満開、そして汗ばむような今日梅公園では白梅が4分咲き紅梅が1分咲きということを記録しておこう。

さて、GWも一般的にはあと二日。
普通だったらお客様から『うちは8連休です』などと言われれば羨ましく思われたものだが、今年に限っては長ければ長いほど『それは大変ですね』と不況を心配してしまう。

急な依頼が数件入ったもののカフェのお泊り犬の予約も今年は少なかったように思う。
それと、これは不況なのかカフェの不人気なのかは分からないけど、犬連れの若い人たちの来店が極端に少なくなっているのも気にかかるところだ。

ともあれご来店いただいた方には愛犬との楽しい時間を過ごしていただけるよう明日から?特に頑張ろう!
 

犬たちの胃液嘔吐に春を感じる 2009年05月02日(土)

  先週の驚きの大雪から1週間、駐車場のエゾヤマザクラが昨日開花したかと思いきや、あっという間に今日は5分咲きとなった。
暖かなGWを迎え、皆様それぞれに楽しい休暇をお過ごしのことだろう。

北海道では一気に本格的な春となり、犬たちの体調にも変化が表れているようだ。
我が家の愛犬アモはオーチャード(カモガヤ)などの細長い草を食べるようになったし、お泊り犬の中には食事前にゲボゲボと黄色い胃液を嘔吐する場面が見受けられるようになった。

“生命が躍動する春”というのを、百花繚乱の草花に感じることもあれば、鳥たちのさえずり、あるいは魚の食いつきのよさで感じる方もおられようが、私は犬たちの食欲増進による胃酸分泌が活発になるが故の胃液嘔吐(むかつき)によってそれを感じることが多い。

愛犬の胃液嘔吐にあたふたする方もおられるかもしれないが、異物の混入がなく他におかしな症状が見られなければ、愛犬に生命の躍動と春の訪れを感じ、ちょっと多目のトッピングか食事間隔の調整あるいは夜のおやつを与えるなどしてみてはいかがだろうか。

1年365日毎日同じ食事を同じような時間に与えることが正しい犬の飼い方だと思ってはなりませぬぞ。
健常状態に合わせ、季節に応じ、手心を加えたり引いたりしながら変化させることが肝要だ。
健康であるならばこれからの季節は魚や路地育ちの野菜のトッピングなどがいいかもしれない。

GWのカフェが休みならアモの為にホッケやカレイをたくさん釣ってきてあげれるのに…

そうそう、『じゃことみょうがの今月の和風パスタ』を試食してみたが、私なんぞには最高の春の食事だった。
『もっと食わせろ』との食後感だったので、どうぞ皆様『大盛りで!』とご遠慮なく申し付け下され。
生命の躍動はなにも犬にだけ訪れるものではないのだから。
 

GWでもカフェの定休日は木金です。 2009年04月28日(火)

  一年の内には様々な祝祭日があり、それが土日と重なり合うなどしての連休がある。
カフェの定休日は木金だが祝祭日には営業することになっているから、果たしてどれくらいの臨時営業があるのかは気になるところである。

それが結構少ないんだな。
今年も3月の僅か一日だっただけでGWも秋の5連休も木金にはかかっておらず、思わず『ラッキー!』と叫びたくなる。
商売っ気が足りない!と言われれば『仰るとおり』と応えるしかない。

でも、『じゃぁ、定休日は休めているか?』と振り返ってみれば、ありがたいことにお泊り犬がいたりして気分的には楽ではあるものの仕事モードが続いているのが現実だ。

そんなこんなでGWも明日から本番モードに入り、天気もよさそうである。
常連さんたちはあちこちにお出かけだから旅先での新規情報を心待ちにしている。
私たちはのんびりと木金を休ませていただきます。
 

忘れてはならないこと。でも酔ってます 2009年04月27日(月)

  昨日の雪にはただただ驚かされた。
夕方の散歩時は真冬の降雪と変わりなく、だからなのかアモは大喜びしながら別人のようにはじけていた。
中札内では60数センチも積もったというから心からのお見舞い申し上げるしかない。

さてと、数日前のこの欄で『犬だから出来ないはずはない』という趣旨のことを書いた。
多くの愛犬家と私たちのギャップであるかもしれないこの項目について今夜は少し触れておこうと思う。

1.排泄のこと
愛犬の排泄はすべて飼い主がコントロールできるのは当たり前、というか犬に我慢させることなく『今、ここでしときなさい。でも、環境が変わったからといって妙な気を起こすんじゃないよ』というのは初歩段階で、『生き物だからお腹の具合もあるでしょう。そんときゃ、ちゃんと教えるんだよ』というのも初期段階に含まれている。

2.振る舞い
犬だから好奇心旺盛に動きたいのは当たり前だが、『あ、そういうことですか。今はお行儀よく振る舞えってことですね』という言葉に出せない状況で飼い主の意を汲むことができるのも犬なのである。

3.以上だ。
お手やお座りチンチンなんて出来なくていい。
何のどんな芸も必要ない。
必要なときに必要なことだけやってくれればいいのである。
願わくば、具合が悪いときには我慢せず初期段階で素直にその状況を伝えて欲しいが、それが高望みだということも私は知っている。

私は犬と一緒に暮らしている。
犬は言葉に出来ず我慢強いから、私はいろんなことを読み取る力と感性を得ることができた。
そのことに心から感謝している。
人間社会においてもそのことは正しく生きるうえでの要素であるのだから。

つまり、犬と暮らすということは人とうまく暮らすことであり、犬は人なしで生きることなく、人は犬と生きることで己の存在を知り、付加価値を享受しあえる共生関係でもあるのだ。

こんなことを考えて日々の生活を主導するのが人間であることを忘れないようにしたい。
 

『わけあり』だからといって排除することはない 2009年04月25日(土)

  明日26日のカフェは早朝に雪、日中は雨との予報でおヒマな状況が予想されている。
まだスタッドレスタイヤを履いているお客様、是非ご来店下さい。

さて、今夜のお泊り犬はスピッツのTちゃん。
初めてのお泊りだが、依頼を受けた時は『わけあり犬なのですが…』とのことでやや緊張が走り「まあ事前に一度カフェに連れてきていただいてから判断しましょう」ということになった。

スピッツで“わけあり”と聞けば、普通キャンキャン吠えるとか、かじり犬を想像してしまうがTちゃんはそうではなかった。
「びびり犬で、以前トリミングに出したら緊張のあまり鼻血を出してしまって、今回そこにお泊りをお願いしたら断られたんです」とのこと。

『他にも問題があるんじゃなかろうか?』と心配していたけど、母子で来店の際、お子さんの堂々たるTちゃんへの接し方を見て『あ、この子なら大丈夫』と直感し、快くお預かりすることにした。

鼻血も不安による発作もなくおとなしく過ごしてくれている。
土曜日の今日はカフェもそこそこ混みあったので刺激を避けるため二階で過ごさせた。
ガムやクッキーなどのおやつには手をつけてなかったが、夕食は特製のトッピングの効果もあってか20分ほどかけて完食。
排泄もガーデンで順調に済んだ。

まあ社会経験の不足やスピッツやボーダーに多い“妙なこだわり”は見受けられるが、我が家のお泊り条件から外れる問題はなかった。
せっかく散歩に連れ出してあげたのに、カフェ前の道路にへばりつき右へも左へも動かず、さっさと抱っこで部屋に連れ帰った。
仕事がひとつ減りありがたいことではあったが、歩きのレッスンを受けたとしたら問題ありかな。

最近は『わけあり商品』が人気である。
規格外の野菜とか足のもげた蟹・割れた煎餅…味や品質は変わらないのにこれまでは冷たくあしらわれていた。
人間なんだから本質をちゃんと見る目を持っているのに、勝手な企業の論理に振り回されているのが情けない。

『酔っ払って裸になるなんて普通じゃん』
『有名人じゃなくてよかったな』
『そうだそうだ。それで逮捕されるんなら俺たちゃとっくに刑務所暮らしの方が長くなってら』
東京での単身腐?任を解除され今朝Mダックスのキクちゃんと来店されたOさんと私の『わけあり人間』の本音だ。
『タバコだってよ』
いやいやこの話は今夜は止めとこ。

ともあれ、お泊り犬としてのTちゃんは無事に明日お返しできそうだ。
明日は大荒れの予報が出ている。
朝は雪であることを願っている。
雨の中ではすぐに排泄ができるとは思われず、時間をかけるうちに私が鼻血を出すかもしれないから。

話は変わるが『豚インフル情報』には注視してください。
単なる『わけあり』ならいいけど『酔っ払って我を無くすような日常』ではないかも知れない。
マジに情報を分析し、冷静な判断を。
 

体重測定 2009年04月22日(水)

  頂き物の体重計に手作りの工夫をして犬たちの体重が量れるようにしてある。
チワワからレオンベルガーまで量っているが、測定の後にはひとかけのおやつが貰えるものだから、体重計を持ち出すと犬たちの行列ができる人気ぶりだ。

チワワのチビはスイッチを入れてから準備完了の電子音が鳴るまでが待ち遠しくて仕方無さそうだ。
ピピッと鳴るやちょこんと飛び乗り、中央で身じろぎせず測定完了の次の電子音が鳴るのを黙って待っている。
ピピッで飛び降り、天井を見上げるように私を急かせおやつを貰う。

その姿を次の犬たちも見ているから段取りというか手順まですぐに覚えてしまう。

アモクラスの大きさになると体重計のバランスを保つため補助者が必要になるが、それはKの役目で彼女は見事に振舞う。
言葉のかけ方・立ち位置・体の触れ方まで、犬の気持ちと次の動きまでを知り尽くし、こちらが望む姿勢を犬が自然に保つように導く。
だからレオンベルガーにとっては曲芸に近い姿勢を保持しなければならないのに、測定はさっさと済んでしまう。
その根底には『犬なんだから静かに体重計に乗れないはずはない』との確信がある。

以前4キロを優に超えていたチビは3.6キロ台になり、アモの体重も我が家に来た4年前より9キロ減った。
レオンベルガーにしては小ぶりなジェニーも45キロ前後で推移している。

食事のトッピングに今日は牛肉・キャベツ・マイタケ・じゃがいも・牛乳が添えられていた。
『美味しく食べさせてあげたい』との飼い主の気持ちと“適切な犬体管理”に体重計は一役買っているし、計測する行為に愛犬と暮らすエッセンスがちりばめられているように思う。
 

GWが近づくと… 2009年04月20日(月)

  ゴールデンウィークが近づくと昔の盲導犬時代を思い出してしまう。

4〜5日のまとまった休みを取れるのは年に3回。
年末年始と8月下旬そしてGWなのだが、勿論それも若い頃はなく勤務時代の後半になってからの話である。

年末年始、私はほとんど仕事を選び仕事始めのあとに休みを貰うことが多かった。
混雑してる時期よりみんなが働き始めて空いた時期に出かけるほうが好きだったから。

9月の第一日曜日に飼育委託していた犬たちがボランティアの家庭から協会に戻ってくる。
それから適性検査を行い8ヶ月弱の訓練に入り、翌年の5月から8月下旬までは視覚障害者との共同訓練に入るから宿直や出張が日常となる。
その後ようやく一息ついた8月下旬から9月初めまでの短い時期に交代で休みを取るのだ。
その休みはキャンプで過ごすことが多かった。

GWの休みは一人前に育てた犬の訓練修了と5月からの超多忙な正念場に突入する前の精神的休養であり、私は職場の同僚や子供たちとよく釣りに出かけた。

そうGWの頃が1年で最も快適な気候のもとでホッケ・カレイ・タコなんかを釣り上げていて、そんなことを今になって思い出すのだ。

休みは数日前に決まるのだが、その日の天候がどうなのかに気を揉んでばかりいた。
子供たちは私の顔色をさりげなく伺い『釣りに行けるのだろうか』と同じくやきもきしていた。
「よし行くぞー!」と宣言した時の子供の笑顔は私にとって最高のエネルギーとなった。
なにせ数日前から“恐怖の10本針”とか“大遠投用1本針”なる仕掛けを手作りしてうずうずしていたのだから。

だが、親は子供の安全を守らなければならない。
強風で「明日の釣りは中止」と宣言しなければならない時の辛さは何物にも例えがたいものがあった。
私の前からいなくなり漫画を読み始める子供たちの心境はどうだったのか?
次に会う機会があったら尋ねてみようと思う。

ともあれそんなGWがもうすぐとなった。
聞くところによると長男は東京で暇を見つけては釣りをし、次男も自分で車を運転して昔爆釣した穴場に通っているらしい。
実は“恐怖の10本針”を考案したのは私だったのだが、あれは子供連れだったから面白半分にできたことである。

今度もう一度あの仕掛けを作って釣りに出かけてみよう。
気儘に行ける平日に。

そういえば、子供たちと出かけた防波堤での釣りだったのに、そこにも我が家の愛犬エリー(ラブラドール)が誰の迷惑にもならずに寝っころがっていたなぁ。
GWが近くなると思い出す遠い昔。
 


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