From the North Country

最後の方まで書く前に酔い潰れてしまう 2008年11月16日(日)

  いろんなご質問から導き出した私の答え。

1.いいですか、一般家庭犬としての愛犬と暮らしたいのなら身体上問題がないオス犬の場合は、生後6ヶ月でまず去勢しなさい。
これはアドバイスなどではなく絶対的な基本中の基本なのです。
これを抜きにしての『家庭犬としてのオス犬のしつけ相談』などは、全く意味のないことなのです。
あなたが倫理的に思想的に人生観を踏まえどう考えようと関係ありません。
あなたが思い描いていた愛犬との生活のスタートラインに立ちたいなら“男は黙って去勢”なのです。

2.愛犬を可愛がり愛することは飼い主の大きな喜びであり権利であり、愛犬もそれを全身で受け止めております。
でもそこに落とし穴が…

しつけもできず言葉も理解していない犬をフリーにしたり極上の待遇を与えていませんか?
その結果があなたを困らせ、愛犬を不幸にしているのです。
室内犬をフリーにする時はあなたの目と時間が愛犬の為に注がれる時であり、つまりは“しつけ”と“我が家のルール”を教える時間が取れるときに限られるべきです。
残念なのは、しつけるあなたが『なにをどこまでしつけるか』を知らないことなのです。

3.愛犬とはおもいっきり遊びましょう、心通わせましょう。
でもそれはお互いを知り、生きる喜びを共有するためであって、きっと犬の方が誤解していい気になって有頂天になる時間帯があるから、そこでは将来と社会を見据えてきっちり対応するのです。

4.悪い吠えと良い吠えがあるわけではありません。
吠えで困っている皆さん。
吠えは特別な場合を除いてすべて『吠えるな』を教えるべきであるのです。
どんな吠えでも即座に止めさせれるかどうかでお二人の関係がプロには見えるのであります。
それができるかどうか、そのうえにおいても愛犬は楽しく生活しているかどうかが大切なのであります。

5.叱るうえで、叱り方を知りたがる飼い主の気持ちは分かりますが、これは叱る側の問題ではなく、叱られる側の受け止めが重要であり、飼い主が意図するような受け止めをできる叱り方ができているかが問われているのです。

ああ限界
この話になるといつも途中で酔い潰れてしまう。
 

業務連絡 2008年11月15日(土)

  あのう、誠に申し上げにくいのですが、昨日のバザールに大中小の手作りロープをご寄贈いただいた風太父さん。
業務連絡が御座います。
一番ちっちゃいサイズのロープについて追加注文4本が入っております。
もしこの欄をお読みでしたら、ひと踏ん張りしてあと4本作ってご持参くださいませ。

「いいですよ。大丈夫。喜んで作ってくださいますから。」
私はそう答えてしまいましたので…どうかひとつ数週間のうちによろしく。

今夜はこんなとこで失礼します。
故筑紫哲也さんへの哀悼を込めて。
 

10万7402円 2008年11月14日(金)

  先程アモの散歩中に北海道盲導犬協会から電話があり、本日のわんこチャリティーバザーの売り上げ全てミーナの募金箱に寄せられた金額が10万7402円であったとの報告を感謝の言葉と共に受けた。

バザー用品を提供してくださった皆さんありがとうございました。
バザーの広報にご協力くださった皆さんありがとうございました。
バザー用品をお買い求めくださった皆さんありがとうございました。
準備から販売、後片付けまでお手伝いくださった皆さんありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

それにしても好天に恵まれた。
どこから見ても駐車場係に見える蛍光服を着た私は愛犬アモとお客様をお迎えしたが、全身にはうっすらと汗が滲むほどの暖かい一日だった。

それにしても驚いた。
この欄で売り上げ目標は3万〜5万円と以前に書き、金額の問題ではなく気軽な気持ちで盲導犬事業を応援することと、理解者を広げ積み重ねることこそが大切なのだと主張したのに、こんなに小さなドッグカフェナガサキで10万円以上の浄財が僅か3時間で寄せられたのである。

それにしても改めて感謝。
・札幌・旭川・釧路・東京から送料自腹で品物を送って下さった皆さんに。
・カフェに届けてくださった皆さんに。
・元気な女性たちと今日来られた心優しき勇気ある5人の男性たちに。

協会から感謝状をいただいております。
来週には正式な領収書も届くことでしょう。
ありがとうございました。
 

ヘイ!バザール 2008年11月13日(木)

  女性たちが何か行動し始めている。
明日はカフェのバザール。
で、私は駐車場係。
何かの力に押されながら出来ることをやるだけ。
みんなが楽しめることと、ちょこっとだけでも盲導犬お役に立てることを願うのみ。
 

2件の電話相談 2008年11月12日(水)

  おかげさまでカフェはまもなく5周年を迎える。
そこで、これまでの感謝の気持ちを込めて今月末まで入店料を無料とし、しつけ相談も平日に限って無料とさせていただいた。
一部の地区だけにしか広報しなかったが早速2件の相談があった。
どちらも電話での相談だった。

1件目は吠えがひどいマルチーズ。
これは電話で対応できるはずもないが話は伺った。
呼び鈴で吠え、要求で吠え、遊びで吠え、警戒で吠える。
犬種特性や稟性もあるようだが、いいように犬に使われている飼い主の典型的なパターンのようだ。
「呼び鈴など最初の吠えは反射的な警戒心だから治せないにしても、その後に続く吠えは意図的に吠えているわけですから治すことができます。でもそれには犬よりも飼い主が変わらなければなりません。」

飼い主はそれ以上の具体的な方法を知りたがっておられるようだが、言葉だけでは説明しきれないものだ。
「吠えたらゲージ(本当はケージなのに…)に入れて無視するんですよね」と魔法のような特効薬的工夫で解決できないかと期待されているようだった。

生まれ持った警戒心での吠えや、何らかの恐怖体験による吠えなどについては様々な配慮や工夫が必要だが、一般的に見られる“いい気になって吠え続けている犬”の場合は“いい気にさせている飼い主”が変わらなければ根本的な解決にはならない。

2件目は気の毒なスピッツ。
・2ヶ月弱で飼い始め
・感染症に罹らないよう半年近く「外を歩かせるな」と言われ
・1歳を過ぎた段階で飼い主は『この子はおかしい』と感じ
・病院に相談すると「行動療法が必要」と言われ
・行動療法をやってる病院に通うと、妙な服従訓練が行われ
・「目を見るな」「外に出すな」の指示を受けている。
・最近近所の人に「ますます大変そうだねぇ」と声をかけられ、再び『おかしい』と感じ、折込チラシを見て私に電話されたそうだ。

社会不適応になるようなアドバイスを素直に信じた良心的飼い主の苦悩と、犠牲になったスピッツの姿が想像された。

幸いにも『無料しつけ相談』を広報したのは近くの地区だったので
「うちのスピッツ見てもらえませんか」ということになり、私の好奇心も手伝って夕方カフェに連れてきてもらった。

その犬は駐車場で対面した私に、ちょっとした恐怖に近い不安を示し、吠え掛かり、たじろぎ、四肢を踏ん張り、猜疑心に満ちた目で見つめていた。

さて、このスピッツこの先どうなっていくのでしょう?
それは私にも分からない。
これまで“プロのアドバイス”を信じ裏切られてきた飼い主には、スピッツと同じような猜疑心がプロと言われる人間に芽生えているはずだから、今は何を信じてよいのかが分からない状態だと察している。

もし継続した依頼があればこの欄で経過を報告させていただくことにするが、そうなったとしても残念ながら当分の到達目標はそんなに高くは設定できないだろう。
それはこのスピッツが、いわゆる“育てなおし”が必要なケースであり、大事な社会化期に必要な経験を得ていない犬を育てなおすには、それまで以上の時間がかかるものだからである。

ただハッキリ言えることもある。
行動療法で1ヶ月もかけて「ますます大変そうだね」という評価を受け混乱している飼い主に、愛犬の変化を体感させ、方向性に対して安心感を抱かせることは可能だということだ。
そうなればレッスンは必要でなくなり、愛犬との積極的な外出などによるリハビリで、失われた過去の時間を紡ぎ上げればよいことになり、最後は限界を受け入れた中で楽しめばよい。
 

ファーストドッグ 2008年11月10日(月)

  アメリカの次期大統領オバマ氏がどんな犬を飼うのかが話題になっている。

『娘にアレルギーがあるのを考慮し、そのうえで保護施設(シェルター)に収容されている犬の中から選びたい』との意向があるようだ。

娘さんのアレルギーが“犬アレルギー”だと断定的に報じられてはいないが、仮にそうだとした場合の犬種選びを想像してみた。

1.先ず筆頭に挙げられるのがラブラドゥードル
犬アレルギーがある視覚障害者の為に作出された盲導犬候補犬で、ラブラドールとプードルの一代雑種である。
自らを雑種と公言して人種間における協調を促し、思想・習慣・宗教・国家・老若男女を問わず、また「健常者も障害者も」と、究極のオーガナイゼーションを当選演説で訴えかけたオバマ氏にとっては象徴的な犬になるのではなかろうか。
課題となるのは、『そんな犬が都合よくシェルターにいるのか』ということと、『子供たちは仔犬を欲しがるのではないか』ということ。

2.トイプードルやマルチーズ・Mシュナウザーなどの小型犬種
いわゆるアンダーコートがなく(つまり抜け毛が少ない犬種で無難ではあるが)、もしこのような犬種を選べば(これらの犬種の愛好者以外)ガッカリする人は少なくないと思う。
仮にこれらの純血種を選んだとしたらファーストドッグとしての視点より子供たちの要望のみを考慮した優しい親であり、大統領としての戦略には疑問符が投げかけられるだろう。

3.ファラオハウンドなどのハウンド系
もしオバマ氏の潜在意識に“人類の原点”としてのアフリカがあり、意外性を求めるならこのような短毛種の犬もあり得るかと思う。
もしそのような犬種を選べば相当な戦略家か若しくはマニアとしての趣向があると考えるべきであろう。

4.メキシカンへアレスドッグなどの無毛犬種
仮にこれらの犬種を選んだとすれば彼は徹底的に物事の原点を追求する理想主義者であり、ひょっとしたら好奇心の強い子供心を持っているのかも知れないし単なる目立ちたがり屋かもしれない。
その答えは彼が愛犬にどんな服を着せるか着せないかで分かるはずだ。

恐らく世界中で“オバマの犬占い”が始まっていることだろうが、私自身はラブラドゥードルなどクロス(純血×純血)の使役犬が選ばれた時や本当の純血種になった時の“イヌ屋”の商魂が心配だから、どう見てもただの雑種の仔犬をオバマ氏には選んで欲しいと感じている。

いずれにせよ選ばれた犬はオバマ家の犬というよりアメリカの民主党が選んだお抱え訓練士が育てた犬であることを考慮し、自らがめぐり合った愛犬こそが世界最高の愛犬であるとの自負心を持ち続けようではないか。
 

これも風物詩 2008年11月08日(土)

  昼前には解けてしまったが今朝のガーデンには4センチほどの雪が積もっていた。
せっかくの土曜日だったろうに、其処此処の家の前では男性陣がせっせとタイヤ交換する初冬の風物詩が見られた。

この3日間Kは東京の美術館巡りに出かけていた。
何やらオランダ人で光の天才画家と称されるフェルメール展とかピカソを見てきたとのこと。
芸術には疎い私であるがそれでも数年に一度くらいは鑑賞する機会に恵まれる。
だから作品を前にして身体が動かなくなるような感動を知っているし、奥深さとか時代背景・作風なんかに思いを馳せる喜びも経験している。

今年は洞爺湖畔の芸術館で並河萬里の写真の数々に感動を覚え、砂澤ビッキの彫刻では作品そのものもさることながら彼が使ったのみ等の工具に刻まれた生き様とその背景を想い立ちすくしてしまった。

それでも『また出かけよう』と積極的に思わないのはやっぱり私の感性がそっち方面ではないのだろうと諦めかけているところだ。

というわけでこの3日間、私とアモはお泊り犬の面倒を見ながら男二人の生活を送っていた。
・「ゴンタは爺さんだから30分位散歩してくれば疲れて寝る。アモ、ちょっと留守番しててくれ」
・「ほら寝たべ。タイヤ交換に行くけど待ち時間があるはずだから、その間散歩しようぜ。」とアモと出かける。
・「アモ悪いな、昼飯に手打ちの摩周蕎麦食べてくるから車で待ってろ」
・「よーし、まだ2時間位時間があるから森の中を歩こうぜ。途中でコンビニに寄ってバニラアイス買ってやるからな」
・「今晩のメシどうする?ゴンタには牛肉とふりかけのトッピングで、アモは…半身揚げが残ってたしブロッコリーもあったし…ちょっと待ってろ。『回転寿司のお好み持ち帰り』買ってくるから」

それでも夜になって外で物音がすれば階下に駆け下りるアモ。

まあ、3日がいいところだった。
「今JRに乗った」というKの連絡を受け、「もうすぐ母さん帰ってくるよ」とアモに告げると時間を見計らって何度か外に出かけては辺りを見回していた。

帰ってくるのを確信している姿を見せてやりたかった。
どちらかが出かけ、帰宅する日にアモが見せる反応。
これも我が家の風物詩。
 

原点は押さえておきたい 2008年11月04日(火)

  犬の育て方や接し方、あるいは訓練の仕方、またそれらに関する基本的な考え方が氾濫していて『どれを信じればいいのか分からない』という人々が増える時代になっている。

その背景には『アメリカでは』とか『犬の先進国イギリスでは』という枕詞を並べ立てて、祭り上げられた有名な“犬の専門家”が存在したり、『最新の獣医学においては』とか『犬の行動学上』などの科学的言葉を操る専門家の助言を受け入れないと、正しい犬との暮らし方はできないような錯覚をもたらす社会が存在しているように思える。

私が考える現代社会の犬との暮らしの問題点はもっと違ったところにあるように思えるのだが、多くの場合すり返られ商業目的に利用されてしまっている。

例えば『吠え続ける犬』の問題を抱えている飼い主の多くは、元々吠えやすく攻撃性の強い小型犬種をブームに乗せてられて飼育しているし、『興奮・破壊行動』に悩む飼い主は中大型犬の成長過程の真っ只中で苦しんでいる場合が多いのに、あたかも飼い主に責任があるように信じ込ませ自社の利益に結びつくような誘導が行われている。

また、フィラリアの予防的駆虫薬とワクチネーションが普及したからこそ犬の平均寿命が飛躍的に向上したのに、まるで獣医学が進歩したおかげで犬の寿命が延びたように変性させて、様々な一般的な飼育上の制約を課し、昔ながらの犬の手作りごはんすら否定して処方食を売りさばいているのも変だと感じる。

我が家の愛犬アモの場合は両後肢の前十字靭帯断裂という重症を背負った。
そして最新獣医学のおかげで本来なら寝たきりになる状況から解放され、自由に走れる現状に対し心からの感謝を抱いている。
でも、だからといって獣医学という科学にすべてを依存するつもりはない。

忘れかけている素朴な生活と人間力というものを信じ、つまりは自分の過去に培ったものと現代の科学を取り入れながら結果的に自分で受け入れられる愛犬との営みを続けていきたいと思う。
 

積雪前の散歩 2008年11月03日(月)

  ほんの僅かな時間だったが初雪(みぞれ)が降った。
いよいよ冬が目前に迫ってきたようだ。

積雪による雪灯りが現れるまでの間、閉店後の散歩には懐中電灯が欠かせないのだが、LEDの技術がより発達して汎用化してきたのか以前とは比べ物にならないほど明るい懐中電灯が役に立っている。

そもそも散歩時の灯りは
・犬と飼い主がいることを途中で出会う人に事前に視認させて驚かせない配慮と
・万一、愛犬がウンチをした時に取り残しがないようにするために必要だと思って使用している。

いくら田舎とはいえあちこちに街灯もあるし車のヘッドライトで照らされてはいるけど、意外と歩行者の姿は視認されにくいもので、とりわけ今のような冬の初めの雨降り時には見過ごされることも多い。

今夕の散歩では遠くの方でヘッドライトを点けた二人(たぶん夫婦)を見かけた。
『あんな配慮するのは犬飼いか夜のウォーキングをする人に違いない』と目を凝らしていたら案の定彼らの足元に犬の姿が見え何故か連帯感を覚えてニコッとした。

昨年まで我が家の愛犬アモの首にフラッシュするライトを付けて歩いていたが、振動でスイッチが何度も切れてしまうため今年はLEDライトでアモを照らし出すように歩いている。
人と犬の両方の存在を知らせるという面で気に入っている。

『うちの犬は灯り無しでも大丈夫。その心は、何かを見つけたら吠えながら歩いているから…』
なんて飼い主はいないでしょうな?
そういえば散歩中に見かけるわんこが随分と少なくなった。
みなさん日が暮れる前に歩いているのかも知れない。

札幌の夕方5時は既に真っ暗な季節である。
 

2年という長さの相対性 2008年11月02日(日)

  二日連続の飲み会で帰宅後には眠くてどうしようもなかった。
両日とも酔い潰れたわけでなく記憶もしっかりしていたし、さらに自宅で一杯ひっかける余地を残していたのだが、とにかく眠くて衰えを受け入れるしかなかった。
おまけに今朝の体調は最悪。
2年ほど前に酒もタバコもやめたという飲み相手だった先輩の理由が分かるような気がしたけれど、その先輩の体格が一回りメタボっていたのも気に留めなければ…ううん難しいところだ。

さて、その連続の二日酔いを二日とも午前中に吹き飛ばしてくれたのが昨日今日とレッスンを行ったラブラドール9ヶ月のピース君だった。
飼い主の腕はどす黒いあざで覆われ、中2の娘さんに笑顔が見られない。そう表現すればラブの飼い主なら大方の察しがつく状況だと思う。

ただしピース君にも言い分はある。
朝の8時から夜の7時までケージの中での留守番生活なのだ。
まあいろんな意見もあろうけれど、そこで彼は生きていくことができているのも現実だし、愛されてもいる。

『家族にもピース君にも今以上の生活が得られたと思えるようにするために私ができること』それを考えながらレッスンを行っていたら、私の指導相手は奥さんでもピースでもなく中2の娘さんになっていた。

彼女に笑顔が戻る時がレッスンの成功を意味する時かもしれない。
2年先に会えるかどうか分からないけど見極め時はその頃だろう。
若い人にとっての2年は気が遠くなるほどの長さだが、成長という時空は誰もいじることはできない。
良い方向に成長するよう祈りながら手助けするのも私の仕事だ。
ただ私の2年後の方が心配なのも事実…

ああ眠くてしようがない。
 


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