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先日Kが書いた『最新情報』(北海道盲導犬協会に寄付しようDCNワンコバザール)を読んで「ちょっとマズイな」と私はKに苦言を呈した。
個人や団体がたとえ善意であったとしてもその団体の許可を得ることもなく『○○に寄付します』と言って勝手に慈善活動を行うことは、寄付しようとする相手方にかえって迷惑をかけることがあるからだ。 とりわけ盲導犬事業に関する“虚偽の慈善活動”は全国で後を絶たず、勝手にお金を集めては着服したり、ごくごく一部を寄付してほとんどを自分たちの収益としている団体が存在しているのが現状だ。
そんな風に思われたり迷惑をかけることは本意ではない。
「じゃあ、どうすればいいの?教えて」とKが私に振った。 「本来なら協会に出向いて趣意書なんかを提出して許可と正式な依頼を得ることになるけど、そんな大々的な行事じゃないし、内輪でやろうとしてるんだから…」 そこまで言って私はしばし考えた。
「そうだ。うちには協会のミーナの募金箱があるんだから、売り上げの全部をそこに入れてすぐに回収して貰えば?僕らがやるのは告知と販売コーディネートと両替それに場所の提供ってのはどうかな。それなら問題は無いかも知れない。」 「うん、それでいこう!」とKは喜んでいた。
本当にKがやれるのかどうか、私はまだ深みに引き込まれていないから何とも言えないが、『新しい服なのにうちの犬は着ないから』とか『使わないものでも誰かのお役に立てば嬉しいよね』という声は仕事柄多く聞いている。 そしてそれらが“盲導犬普及のため”となればより多くの方が賛同してくれるだろうとも思っている。
Kの気持ちに応えて、とりあえず品物集めの協力を私も開始しよう。
そんな趣旨に賛同しご協力いただける方は 1.犬に関する物限定商品を提供し、且つ一切の金銭的見返りを求めない 2.送料、持ち込み費用全額自己負担(着払いは認めない) 3.『せめてこの値段で売りたい』と価格を表示(表示無き物は叩き売りを了承のこと) 4.売れ残った物の処分先はドッグカフェナガサキに一任 5.集計については個別単位の報告は無理なので、ミーナの募金箱を回収してもらって、後日協会から送られてくる総額領収書の金額をこの欄もしくは最新情報の欄で報告 6.会計責任者および監査は私とKそれにスタッフ以外の協力者2名に委任 という条件を改めてご理解のうえ、『バザール』とご記入して11月12日までにお届け下さい。 宛先は 〒004−0805 札幌市清田区里塚緑ヶ丘11丁目10−33 ドッグカフェナガサキ 電話011−889−3456 メッセージなんか添えていただければ嬉しく思います。
売り上げ目標額は3万〜5万円かな。 少ないとお思いでしょ? だけど僕は協会に長い間在籍していたから、そのありがたみを心底知っています。 協会の運営費はこうやって地道にコツコツ寄せられた小さな積み上げによって賄われているのです。
イギリスには『モーニングカフェ』という数多くの人々の取り組みがあって、そこでは盲導犬事業に賛同する奥様たちが持ち回りのようにして、モーニングティーやコーヒーそれに手作りケーキやクッキーを仲間たちを自宅に招いて振る舞い、そこで集められた浄財を僅かながらでも寄付し続けているのだ。 そして総計されたその金額が盲導犬の育成費のどのくらいを占めたかが毎年フィードバックされている。
私が盲導犬事業から引退した今、ドッグカフェナガサキとしてその小さな一翼を担うことになんら躊躇することはない。 皆様のご理解とご協力を…(金銭的な寄付はできれば直接協会へ。ちょっとした隙間を私たちは支えているだけのことだ)
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